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トランプ大統領が新たな移民規制大統領令に署名 前回との違いは?
ドナルド・トランプ米大統領が、移民規制に関する新たな大統領令に署名した。1月末に署名した同じタイトルの大統領令と幾つかの違いがあるが、移民や難民の入国を制限するという点は変わらない。
ドナルド・トランプ米大統領は3月6日(現地時間)、「米国への外国テロリストの入国から国家を守るための大統領令」に署名した。1月27日に署名して即日執行した大統領令と同じタイトルで、改訂版といった形だ。1月27日の大統領令は現在、差し止められている。
前回の大統領令との主な違いは以下の通り。
- 懸念地域からイラクが抜け、シリア、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンの6カ国になった
- シリアからの難民受け入れを「相当の修正」を加えるまで禁止していたのが、他の地域からの難民同様120日の停止に変更
- 署名から執行までに10日間の準備期間を設定
- グリーンカード保有者は対象外
- 宗教弾圧を理由にした難民申請の検討を優先するという項目の削除
- 180日ごとの報告についての項目の追加
ACLU(米国自由人権協会)は新しい大統領令発表直後、「イスラム教規制を修正する方法は、イスラム教規制をしないことだけだ」とツイートした。
Mozillaも「この大統領令はわれわれが問題視していることの改善になっていない」という声明文を発表した。
Airbnbのブライアン・チェスキーCEOも新しい大統領令はまだ間違っているとツイートした。
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