Pandoraの創業者CEOが退任 元Sling Media社長が取締役会に参加
オンラインラジオの老舗Pandoraを創業したティム・ウェスターグレン氏がCEOを辞任し、取締役会からも退く。SpotifyやApple Musicとの競争に苦戦する同社はSiriusからの出資や新取締役の参加で音楽市場シェア拡大に向かう。
米オンライン音楽サービスの老舗であるPandora Mediaは6月27日(現地時間)、創業者のティム・ウェスターグレンCEOが辞任し、取締役会からも退くと発表した。後任CEOがみつかるまで、ナビーン・チョプラCFO(最高財務責任者)が暫定CEOを務める。
2013年から社長を務めてきたマイケル・ヘリング氏、2016年からCMO(最高マーケティング責任者)を務めてきたニック・バートル氏も同社を去る。
同社は2005年にスタートした音楽サービス(日本では提供していない)。音楽の特徴を解析し、ユーザーのお気に入りの楽曲を流すのが特徴のオンラインラジオだったが、「Spotify」や「Apple Music」などのオンデマンドサービスの台頭に脅かされており、新サービスの提供やSiriusからの資金獲得などで立て直しを図ってきた。
SiriusはPandoraへの出資の際、Pandoraの取締役3人の指名権を獲得した。
PandoraはCEO退任と同時に、新取締役としてMTV NetworksのCDO(最高デジタル責任者)やSling Mediaの社長、MyspaceのCPO(最高製品責任者)などを歴任したデジタルコンテンツキュレーション企業ReDEF Groupのジェイソン・ヒルショルンCEOを指名したことも発表した。
ティモシー・ライウェク取締役は発表文で「新取締役の参加、Siriusとの契約、Ticketflyの売却で、われわれは知的および資本リソースを獲得した。Pandoraは音楽市場でのシェア拡大で、これまで以上の優位な立場にあると確信する」と語った。
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