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Qualcomm、Appleを特許侵害で提訴 iPhone輸入差し止めも要請
1月から始まったApple対Qualcommの訴訟合戦で、Qualcommが新たにAppleを6件の特許侵害で提訴した。QualcommはITCに対し、iPhoneの米国への輸入差し止め命令も求めている。
米Qualcommは7月7日(現地時間)、米Appleが同社の6件の特許を侵害しているとして米国際貿易委員会(ITC)に申し立て、米カリフォルニア州南地区連邦地裁に提訴したと発表した。ITCに対しては、iPhoneを含む複数の製品について米国への輸入を差し止める限定排除命令(LEO)を求めた。
Appleが侵害しているとQualcommが主張する特許は以下の6件。Qualcommによると、これらの特許はスマートフォンのバッテリー持続時間を保ちながら高度な性能を発揮させるためのものという。
元Appleの法務顧問のQualcomm法務顧問、ドン・ローゼンバーグ氏は発表文で「Qualcommの発明はすべてのiPhoneの心臓部で採用されている。(中略)AppleはQualcommの技術を使い続けながら、対価の支払いを拒否している。今回の2つの訴訟は、Appleがわれわれの6件の特許侵害をやめさせるためのものだ」と語った。
今回のQualcommとAppleの争いは、まず1月に米連邦取引委員会(FTC)がQualcommを独禁法違反で提訴し、Appleもこれに続いてQualcommが不当な特許ライセンス料を請求しているとして提訴したことで始まった。
Qualcommは3月にAppleを契約違反で反訴し、Appleは6月にQualcommを別件で提訴した。
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