Google Domains、白人至上主義サイト「Daily Stormer」のドメインを停止
米バージニア州で発生した極右団体とその反対派の衝突の中で殺害された女性について「彼女が死んで多くの人が喜んでいる」という記事を公開した白人至上主義サイト「Daily Stormer」が、ドメインを登録していたGoDaddyから追い出され、次に登録したGoogle Domainsからも数時間で登録をキャンセルされた。
白人至上主義者のWebサイト「The Daily Stormer」が行き場を失っている。同サイトは当初、米ドメイン登録事業者GoDaddyを使っていたが、8月13日(現地時間)にGoDaddyからドメインを停止され、米GoogleのGoogle Domainsに移ったが、こちらでも数時間で停止された。同サイトにプロキシサーバを提供している米Cloudflare経由のサイトはあるが、本稿執筆現在以下のような画面になってアクセスできなくなっている。
The Washington Postによると、Daily Stormerのオーナーであるアンドリュー・アングリン氏(32)は13日、前日に米バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者やネオナチなどの極右団体とその反対派の衝突で反対派の女性、ヘザー・ヘイヤーさんが車でひき殺されたことについて「彼女が死んで多くの人が喜んでいる。彼女は社会の汚水だ」などとする記事を公開したという。
GoDaddyは同日、公式TwitterでDaily Stormerが利用規約に反したので24時間以内にドメインを他へ移すよう通告したとツイートした。
米Business Insiderによると、Daily Stormerは14日の午前7時51分にGoogle Domainsにドメインを登録したが、Google Domainsは午前11時2分に登録を削除したという(いずれも米太平洋時間)。GoogleはBusiness Insiderをはじめとする複数のメディアに対し、「Daily Stormerはわれわれの利用規約に違反したため、同サイトの登録をキャンセルした」という声明文を送った。
アングリン氏およびDaily Stormerは公式のTwitterやFacebookのアカウントを開設しておらず、本稿執筆現在、同氏からのコメントは出ていない。なお、Daily Stormerというサイト名は、1923年にドイツで発刊されたナチスのプロパガンダ紙に由来するという(Wikipediaより)。
【訂正:2017年8月22日03時30分 初出で「Google Domain」になっていたものを「Google Domains」に訂正しました】
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