みずほ銀行、住宅ローンの契約を電子化 電子署名で押印いらず
みずほ銀行が、住宅ローンの契約手続きに電子署名を使った電子契約を導入。紙の契約書への記入や押印が不要になり、PCやスマホ、タブレットで契約手続きを進められる。
みずほ銀行は8月28日、Web上の手続きのみで住宅ローンの契約手続きを済ませられる「住宅ローン契約電子化システム」を開始した。顧客は、同行のWebサイトから住宅ローンの申し込みができる「申込ボード」を通じて借り入れ審査の結果を確認後、そのままWeb上で契約手続きを進められる。
審査手続きの終了後に付与されるパスワードを入力すると、紙契約書における署名または押印と同等の法的効力を持つ電子署名と、契約書が改ざんされていないことを保証するためのタイムスタンプが契約書に付与される。住宅ローンの電子契約では、電子署名用のパスワードを入力するだけで契約を締結できる仕組みになっているという。
従来は、住宅ローンの借り入れ手続きの際に紙の契約書への記入や押印が必要だったが、新システムではこれらが不要になり、手続きが簡素化される。さらに、課税対象となる契約書面が電子化したため、印紙税の支払いが不要になる(別途、電子契約手数料5400円は必要)といったメリットがある。
同システムは、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の協力のもと、新日鉄住金ソリューションズが提供する住宅ローンと法人融資業務向けの電子契約サービス「FINCHUB@absonne」を導入したもので、JIPDECが発行する、なりすましや情報改ざんを防止する電子証明書を活用している。
同行では、2017年4月にWebサイトから住宅ローンの申し込みができる「申込ボード」を開始しており、今回の住宅ローン契約の電子化により、申し込みから契約締結までをWeb上で行える仕組みを実現した。
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