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タクシーがIoT見守りサービス「tepcotta」の「動く基地局」に――東電HDらが開発
東電HDらが、IoT見守りサービス「tepcotta」に、タクシーを「動く基地局」として利用するシステムを開発。日本交通のタクシーに搭載し、本格運用を開始した。
JapanTaxiと、otta、東京電力ホールディングス(東電HD)は、東電HDが提供するIoT見守りサービス「tepcotta(テプコッタ)」の「動く基地局」としてタクシーを活用するシステムを開発し、9月7日、東京都渋谷区を中心に本格運用を開始した。
tepcottaは、ottaの持つIoT技術を活用した見守りサービスで、ビーコン(電波受発信器)を搭載したキーホルダーなどの専用携帯端末を持たせた高齢者や子どもの位置情報履歴を、家族や保護者などがスマホアプリやPCで把握できるサービス。あらかじめ登録した基地局付近を見守り対象者が通過した場合、メールやアプリの通知を受けることも可能だ。
見守り用端末が発信するビーコン波を受信する基地局は、公共施設や民間施設、東京電力グループの設備などに設置するほか、無料の専用アプリをインストールすることで、地域住民などのスマホを基地局として活用できる。これにより、地域の協力による街中の見守り網を構築できる。
今回、東電HDとottaは、日本交通グループのJapanTaxiと提携し、日本交通が運営する全国約4100台のタクシーに搭載されている乗客向けタブレット「Tokyo Prime」に、tepottaの見守り端末を検知する機能を組み込んだアプリを導入した。首都圏を中心に稼働するタクシーが「動く基地局」として機能することで、よりきめ細かい見守り網の構築を実現するとしている。
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