NTTデータ、RPAソフトを拡充 サーバ上で複数の作業シナリオを並行処理
NTTデータは、同社のRPAソフト「WinActor」をサーバ上で一元管理、統制し、複数の業務を効率的に自動化するソフトウェアロボットを発表した。
NTTデータは9月21日、同社のRPAソリューション「WinActor」をサーバ上で一元的に管理、統制するソフトウェアロボット(管理ロボ)を開発し、9月29日に提供を開始すると発表した。
WinActorは、Windows端末からのアプリケーション操作を自動化するソフトウェアロボットで、WebブラウザやOffice製品をはじめ、あらゆるアプリケーションの操作手順をシナリオとして学習し、自動で実行できる。
これまでWinActorは、Windows端末上でのみ動作するソフトだったが、今回「Windows Server 2016」に対応したサーバOS版の提供を開始する。これに合わせて、管理ロボ機能を追加し、全社的なルーティンワーク業務の自動化が可能になった。
管理ロボは、個々の作業を実行するWinActorのロボット(実行ロボ)と動作シナリオをサーバ上で一元的に管理、統制する。ユーザーは、管理ロボに作業を設定するだけで、多数の実行ロボを使って複数の作業シナリオを効率的に並行処理できるようになる。実行ロボを追加して処理能力を向上させることも容易になる。
また、管理ロボは、シナリオ実行のコントロールも可能。サーバ上の実行ロボの状態を個々で監視し、待機中の実行ロボに業務シナリオの割り振る。「実行完了」や「異常終了」などのステータスを検知し、実行スケジュールも管理する。
ユーザーは、管理ロボをチェックするだけで、複数の実行ロボの動作状況を管理できるほか、管理ロボが作業を最適に割り振るため、使用ロボットのライセンス数の節約につながるという。
さらに、業務を横断的に管理する他のソフトウェアと連携させることも可能だ。例えば、BPMツールが指定したプロセスに至った場合に、管理ロボを呼び出して業務を自動実行し、その結果を踏まえて次のプロセスに進むといった、個々のソフトウェアが担う業務を連携させた自動化も行える。
その他、業務シナリオやライブラリー群もサーバ上で一元管理できるため、業務シナリオにおける異常のチェックや改ざんの防止が容易になるうえ、業務シナリオやライブラリーを全社に共有することで、シナリオの効率的な活用を促進するとしている。
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