Twitter、差別主義者に青バッジ→炎上→青バッジシステム停止
Twitterが、著名人が本人であることを示すためにアカウントに与える青い認証バッジを白人至上主義者に提供したことで批判を受け、現在認証済みアカウントシステム自体を停止している。
米Twitterは11月9日(現地時間)、「認証済みアカウント」機能を一時的に停止したと発表した。シャーロッツビルのデモの主催者で白人至上主義的な発言を繰り返すジャーナリスト、ジェイソン・ケスラー氏のアカウントを認証済みとしたことに対し、メディアやユーザーからの批判が高まっていることを受けたものだ。
認証済みアカウントとは、本来は著名なアカウントが本人あるいは公式のものであることを示すためのもので、Twitterのヘルプセンターには「Twitterによる支持を黙示的に表明するものではありません。」とあるが、一般的にはTwitterが認めたアカウントであり、ステータスを示すものとみなされている。
ケスラー氏の場合は政治分野で「関心を集めるアカウントであると判断された」のだろう。とはいえ、フォロワー数は本稿執筆現在わずか1万3828人で、どういう基準で認証されたのか疑問が残る。
Twitterは公式アカウントで、「アカウントの認証は本人であることを認証するものだが、(Twitterによる)支持あるいはそのアカウントの重要度の指標と受け取られている。われわれがこの混乱を生んでしまったことに気づいており、解決の必要がある」と混乱を認め、この問題を解決するまで認証を停止するとツイートした。
同社のジャック・ドーシーCEOも自身のアカウントで「もっと早くこの問題について話し合うべきだった。担当者はわれわれの認証ポリシーに従って認証したが、認証システム自体が破綻していることに少し前から気づいていたのに何も対策していなかった。現在改善に取り組んでいる」とツイートした。
同社は嫌がらせ対策の一環として10月2日にサービス規約を改定し、11月3日に「Twitterルール」の改訂版を公開したばかりだ。
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