画像を送るとハワイのおすすめスポットを提案――JALのAIチャット「マカナちゃん」が機能強化
ハワイのおすすめスポットをチャットで紹介する日本航空(JAL)のAIアシスタント「マカナちゃん」が機能強化。画像認識技術を活用したおすすめスポットの提案と、性格診断サービスの詳細結果表示が追加された。
日本航空(JAL)は2017年12月5日、チャット形式の自然な対話でハワイの現地情報やおすすめスポットを回答するバーチャルアシスタント「マカナちゃん」の機能を強化した。
JALは、2016年12月から、「IBM Watson」の「会話(Conversation)機能」を活用したマカナちゃんのサービスを開始。当初は赤ちゃん連れでハワイ旅行を予定している人を対象としていたが、2017年7月からは「トリップアドバイザー」との連携を開始し、ハワイ島のさまざまな施設情報を最新の口コミや画像付きで提示している。
また、Watsonの「性格分析(Personality Insight)機能」を活用し、利用者のSNSでの投稿内容を基に性格分析を行い、個人の性格に合った携行品を推奨するなど、快適な旅行を支援する情報も提供している。
今回、Watsonの「画像認識(Visual Recognition)機能」を活用し、画像内に含まれている情報や特徴からおすすめスポットを提案する機能を追加。利用者が撮影した写真や、見たい景色、食べたいものなどの画像をチャット画面上でマカナちゃんに送信すると、画像の解析結果と、それに応じたハワイのおすすめスポットの情報を受け取れるようにした。
おすすめ情報は、トリップアドバイザー内の施設情報から探し出し、提示する仕組み。対象エリアは、ハワイ島(コナなど)に加え、オアフ島(ホノルルなど)にも拡大された。
またJALは、SNSアカウントのログインによって、投稿内容を基に利用者を9タイプに分類する性格診断サービスの機能も強化した。当初は「どのタイプになったか」という診断結果のみを表示していたが、今回「なぜ、このタイプになったのか」など、診断内容の詳細も表示するようにした。
マカナちゃんの月間利用者数は、2017年11月末時点で、サービス開始時の約2.5倍に拡大しており、満足度は80%を超えているという。JALは今後、日常生活から旅行の予約、空港や現地での過ごし方、帰路から再び日常生活に戻るまでの全てのフェーズを支援できるよう、マカナちゃんのサービスの拡充を図るとしている。
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