6四半期連続で目標を達成 クラウドで勢いに乗るマイクロソフト、次の一手は:Microsoft Focus(2/2 ページ)
米市場で前年比55%増の成長を見せ、国内でも6四半期連続で目標を達成するなど、着実に存在感を増しつつあるMicrosoftのクラウドビジネス。リーディングシェア獲得に向け、次に打ち出す目標とは?
6四半期連続で目標を達成、勢いに乗る国内市場
米Microsoftの決算では、エリア別の実績を明らかにしていないため、日本マイクロソフトの業績は明らかにはなっていない。しかし、日本マイクロソフトの業績も引き続き好調のようだ。
同社によると、2017年度(2016年7月〜2017年6月)は、全四半期において、全てのセグメントにおいて予算を達成しているが、この勢いは2018年度に入ってからも継続しており、第1四半期、第2四半期ともに全てのセグメントにおいて予算を達成しているという。つまり、6四半期連続で、全てのセグメントの予算を達成しているというわけだ。
一方、日本マイクロソフトの平野拓也社長は、2017年度の目標として、売上高の50%以上をクラウドビジネスにすることを掲げ、2017年度末時点では47%となり、ほぼ達成したと宣言した。
2018年度に入ってから、四半期ごとのクラウドビジネスの構成比は50%を突破しており、その目標は新年度以降、達成されている。米Microsoft本社が200億ドルという数字を言わなくなったのと同様に、日本マイクロソフトも、今後は自ら「50%」という過去の数字は言わなくなるのだろう。
日本マイクロソフトの平野社長が掲げた次の目標は、「2020年には国内パブリッククラウド市場において、リーディングシェアを奪取すること」だ。今後、25〜30%のシェア獲得に向けて、先行するAWSを猛追する考えだ。
第2四半期決算では、掲げた目標を過去のものとし、次のステップへと踏み出したMicrosoftの姿が垣間見えたといえる。
関連記事
- 連載:「Microsoft Focus」記事一覧
- 富士通とMicrosoft、AI分野での戦略協業を発表
富士通とMicrosoftがAI分野で協業する。両社は互いのAI技術やサービスを活用した働き方改革向けソリューションを共同開発し、日本市場では2018年第2四半期(4〜6月期)にクラウドサービスとして提供を開始する。 - 全てのOSSテクノロジーをAzure上で 加速するMicrosoftのオープンソース戦略
Microsoftとオープンソースソフトウェア(OSS)の距離が急速に近づいている。デジタル変革を目指す企業の支援策としてオープンソース戦略を加速させるMicrosoftの狙いとは。 - 室内空間の温熱・気流分布を「HoloLens」に可視化――富士ソフトと安藤ハザマが新技術「環境ウォッチ」開発
富士ソフトと安藤ハザマは、室内環境可視化技術「環境ウォッチ」を共同で開発した。Microsoftの「HoloLens」を活用し、実空間に温熱や気流をARで3次元表示する。 - ハイブリッドクラウドを支える「ハイパーコンバージドシステム」の選び方
企業のITシステムにおいてハイブリッドクラウドの需要が高まるにつれ、それを支えるハイパーコンバージドシステムに注目が集まっている。果たしてユーザーから見てどう選べばよいのか。 - 「HoloLens」で調剤作業を効率化――調剤薬局支援システムの実証実験を発表
シャンティは、HoloLensを使った調剤薬局支援システムの活用実証実験を実施する。処方箋の内容から、薬剤師を必要な薬のある棚やトレイの位置へ誘導し、薬品の取り出しミス防止など、一連の業務を支援する。 - 「Microsoft HoloLens」を活用した開発やメンテナンスも――日本マイクロソフト、三菱ふそうトラック・バスをAIやIoTで支援
日本マイクロソフトは、三菱ふそうトラック・バスのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に関して、課題の抽出から、人工知能やIoT、AR(拡張現実)といった最新技術を活用した解決手段の提案、導入までを一貫してサポートする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.