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システム運用の判断業務をAIで自動化 エンジニアの呼び出し要否を判断――日本ユニシスと日立が共同検証

日本ユニシスと日立が、システム障害に対するエンジニアの呼び出し要否の判断をAIで自動化する共同検証を開始。金融機関の基幹システムの本番運用環境で行い、機械学習したAIが判断するとともに、オペレーターの判断を継続的に学習しながら判断精度の向上を図る。

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 日本ユニシスと日立製作所(以下、日立)は2018年4月5日、システム運用で人の判断を必要とする非定型業務をAIで自動化する共同検証を4月から開始したと発表した。

 検証は日本ユニシスが運用する金融機関の基幹システムの本番運用環境で行い、システムの警告メッセージが発生した際にエンジニアの呼び出しが必要かどうかの判断を、機械学習したAIに自動判断させる。

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複雑な判断が必要なオペレーターの非定型業務の機械学習適用イメージ

 通常はイベント通知に応じてオペレーターが運用手順書を参照しながら判断するエンジニアの呼び出し要否を、運用手順書の項目やパラメーター情報、過去の対応履歴を機械学習することで自動化。さらに、オペレーターやエンジニアからのフィードバックを継続的に学習し、判断精度の向上を図る。

 AIの運用基盤には、日立のシステム運用管理ソフトウェア「JP1」とAIを組み合わせて構築し、OSS(オープンソースソフトウェア)を基にした機械学習技術を用いる。

 今回の検証に先立ち、過去3カ月分のプラットフォーム層の運用データに対して、オペレーターによるエンジニアの呼び出し判断実績と、機械学習による呼び出し判断結果を比較する事前検証を行ったところ、同じ結果になることを確認したという。

 今回の本番運用環境での検証では、監視範囲をアプリケーション層にまで広げ、より複雑な判断の自動化を検証する。

 また、併せて、障害予兆の検知から、障害対応時に行う問題箇所の切り分け、対処方法の提示までを自動化する検証も行う。過去のシステム性能障害情報を基に、要因ごとの監視項目や最適な対処方法を設定することで、稼働中のシステムをあらかじめ学習した正常稼働時の状態と比較しながら監視し、障害予兆を検知するという。

 両社は、検証を通じて、オペレーターの業務負荷や対応時間の削減、運用品質の向上などの効果も検証する。24時間稼働するシステムでの運用自動化を実現することで、オペレーターの配置や勤務時間を柔軟かつ効率的に検討でき、人的資源の有効活用にもつなげられるとしている。

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