日本生命、約6万台のタブレットを導入 顧客対応力強化を目指す
日本生命保険相互会社(日本生命)が、富士通のWindows 10搭載のタブレット「ARROWS Tab V727/S」を導入。営業力強化と業務効率向上を目指す。
富士通は2018年5月17日、日本生命保険相互会社(日本生命)が、全国約5万人の営業職員と約1万人の顧客サービス担当職員向けのタブレット端末として、Windows 10搭載のタブレット「FUJITSU Tablet ARROWS Tab V727/S」(以下、ARROWS Tab V727/S)を導入すると発表した。
併せて、営業職員のコンサルティング力を強化するため、「FUJITSU 金融ソリューション Finplex FrontSHIP スマート営業APIサービス群 neXessary(ネクセサリ)」(以下、neXessary)の「話題・記事マッチングAPIサービス」を導入する。
日本生命ではこれまで、営業職員が社外で顧客への商品紹介や契約・事務手続きなどを行う際に使っていたWindows 7搭載のノートPCを、ARROWS Tab V727/Sに刷新。2019年4月から活用を開始する。タブレットを導入することで機動性を高め、営業職員の利便性や業務効率を高め、顧客サービスの向上を図っていく方針だ。
新端末となるARROWS Tab V727/Sは、12.3型WUXGA+ディスプレイを搭載し、アスペクト比3:2の画面を採用。ビジネス文書の基本サイズであるA4サイズの資料を、スクロールすることなく、そのまま表示可能。重さ約800g、薄さ8.9mmと軽量薄型なため、持ち運びの負担を軽減できる。
併せて導入する話題・記事マッチングAPIサービスは、富士通の金融機関向けフロントサービス基盤 FrontSHIPのサービスの1つ。法人顧客の業種特徴や、個人顧客や家族、キーマンの趣味・趣向・業務・居住地域などの情報から関連記事を抽出して自動で提示し、営業担当者の効率的な話題収集を支援する。この機能を新端末から利用できるようにし、担当顧客とのリレーション強化に活用する。
他にも日本生命では、新端末に営業職員の業務効率と顧客の利便性を高める機能を多数組み込む計画だ。カメラと連動し、契約などの事務手続き書類のペーパレス化を図るOCR機能や、ゼンリンの地図配信サービス、ナビタイムジャパンの経路検索サービスなども利用できるようにする。また、IBM Watsonを活用して、顧客情報を基に顧客に最適な商品情報などを提供する機能も構築する予定としている。
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