Alphabet、予想を上回る2桁増収増益 中国進出については「模索中」とピチャイCEO
Alphabetの7〜9月期の決算は、Googleのモバイル広告が好調で純利益は37%増の91億9200万ドル、売上高は21%増の337億4000万ドルで、いずれも予想を上回った。
Googleを傘下に持つ米Alphabetは10月25日(現地時間)、第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。Alphabet全体の売上高はモバイル広告が好調で、前年同期比21%増の337億4000万ドル、純利益は37%増の91億9200万ドル(1株当たり13.06ドル)だった。
売上高、1株当たりの純利益ともに、アナリスト予測(売上高は340億4000万ドル、1株当たり純利益は10.42ドル)を上回った。
Googleの売上高は前年同期比21%増の335億9400万ドルで、前期同様にAlphabet全体の約99%を占めた。Googleの広告売り上げは全体の約86%。営業利益は11%増の94億9000万ドル。
TAC(トラフィック獲得コスト)は20%増。検索と連動した広告の伸びを示すペイドクリック数は62%増加。前期比では10%増だった。モバイル端末の普及の影響で下落が続いているクリック単価(CPC、クリックごとに広告主がGoogleに支払う単価)は28%減、前期比では7%減だった。
主要な広告以外(クラウド、YouTube、Google Play、オリジナルハードウェアなど)からの売上高は29%増の46億4000万ドルだった。クラウドが好調だった。
ムーンショット部門のX、Weymo、Google Fiber、Calico、Verily、GV、Google Capital、Loon、Wingなどをまとめた「その他」の売上高は25%増の1億4600万ドル、営業損失は前期より7700万ドル増え、7億2700万ドルだった。
Androidに関するEU制裁について、スンダー・ピチャイCEOは電話会見での質問に対し、「コメントするにはまだ時期尚早だ。向こう数週間、対策に取り組む。ユーザーとOEMパートナーの両方にとって、問題なく移行できるようにしたい」と答えた。
「Dragonfly」と呼ばれる中国での検索サービス提供についての質問に対しては、「われわれは中国のユーザーにより良いサービスを提供できる方法を常に模索している」と答えた。
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