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「そのRPA、DXの足を引っ張ってない?」――企業が考えるべき現実的な組み合わせとはMostly Harmless(3/3 ページ)

「RPA(Robotics Process Automation)」は、うまく活用しなければ、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の足を引っ張ることになりかねません。RPAとDXを理想的な形で推進するために注意すべきポイントとは? 現状の問題を洗い出しつつ、考察してみしょう。

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レガシーシステムがDXの壁になっている場合も

 自社内だけで完結できないシステムの場合は、システムの“あるべき姿”を追うことができないことが多々あります。

 上記のケースでは、結婚情報メディア側がシステム改修やAPIの公開をしない場合、ブライダル業者はRPAを使うしかないでしょう。紙での処理が義務付けられている場合、また他システムとの連携が制限される金融系や官公庁、それらの組織とビジネスをしている企業の場合は、自社だけで勝手にDXに移行するわけにはいきません。

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 そのような“変わってくれそうにない”レガシーなシステムと付き合わざるを得ない会社、組織は結構多いようです。特に、政府が率先してペーパーレスに取り組んでいる欧米に比べ、日本は官公庁の改革が遅れているといわざるを得ない状況があり、政府機関のデジタル化には時間がかかりそうです。

 そうなると、「外部との接続はRPA、内部処理はなるべくDX」という解決方法も、現状では仕方ないのかもしれません。しかし、少なくても「この方向性は理想とは違うが、取りあえずは仕方ない」という認識だけは持ち続けていた方がよさそうです。

著者プロフィール:大越章司

外資系ソフトウェア/ハードウェアベンダーでマーケティングを経験。現在はIT企業向けのマーケティングコンサルタント。詳しいプロフィールはこちら


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