俺たちはRPAとどう付き合えばいいのか? RPAで失敗しないための「5つのステップ」とは:俺たちの情シス 第11回 レポート(1/3 ページ)
2018年7月に開催された俺たちの情シス。「俺たちはRPAとどう関わればいいのか」と題し、RPAの導入から活用にまつわる情シスの悩みを本音で語り合いました。
2018年7月4日、ITmedia エンタープライズ編集部は、リアル情シス交流会「第11回 俺たちの情シス」を開催しました。今回のテーマは、注目度急上昇中のRPA。会場をアイティメディアから、ガイアックスが運営するイベントペース「Nagatacho GRID」(東京・永田町)に移し、「俺たちはRPAとどう向き合うべきか」と題したライトニングトーク(LT)と交流会を開催しました。
せっかく情シスが集まっているのだから、RPAにまつわるリアルな話に期待したいところ。編集部の後藤も「RPAを入れてうまくいったというキラキラした話だけでなく、『実はこんなに大変だった!』といった話こそお聞きしたい!」と場を盛り上げました。
自動化すべき業務の精査が大事――melONさんの場合
最初のLTは、「UiPath」の導入を検討するために、まずは自分で試してみたというmelONさん。ツール自体を使ってみた感想はひと言、「簡単です」。「VBAを扱える人ならRPAの導入そのものはそんなに難しくないと思います」とのこと。ただし、UiPathは個性的なツールでもあるので、ちょっとしたクセを覚えるまでには時間がかかったようです。
通勤経費の精算を自動化できないかと試してみたところ、例えばJRの××駅と私鉄の○○駅が近くにある場合、駅と駅の間を歩いた方が時間を短縮できるのに、Google Mapsで検索すると、きちんと鉄道での乗り換えルートが示されてしまうような事態が発生したようで……。
「そうなると、RPAでの計算もそのルートに沿ったものになってしまうので、社員が実際に利用している通勤ルートでの計算がなかなか自動化できませんでした。こういうことって、いざ、RPAを導入してみると、どの会社にも意外とたくさんあると思います」(melONさん)
melONさんは、「業務をきちんと検討せず、即効性を求めてRPAを使うと、自動化できないところが結構出てきそう。まずは、業務をきちんと検討することと、『あれもこれも自動化したい』とか、何となく『全部の業務がRPAで自動化できる』とは考えずに、『自動化すべきところを明確化することが大切』だと分かりました」と振り返ります。「そんなときは、わざわざ無理してRPAを導入するのではなく、Excelで対応した方がよっぽど楽です」とキッパリ。RPAを導入し、使ってみての「正直な感想」のようでした。
情シス部門こそRPAを導入すべき――ガイアックスの岡本さん
次のLTは、ガイアックスの岡本さん。RPAの導入や活用に関しては「言いたいことがたくさんある」という思いをぐっとこらえ、3つに絞って説明しました。
- 情シスでもRPA
- ガイアックスで実際に利用しているRPA
- RPAの落とし穴
まずは、最初のテーマである「情シスでもRPA」。これは、簡単にいうと、「情シス部門だからこそ、RPAで業務を自動化しましょう」という提案でした。その理由は、「情シスの業務にはクラウドとブラウザで完結する仕事が多いから」だといいます。
企業によってはRPAを導入するに当たって、「どの部署から入れようか」と頭を悩ませることがあるかもしれません。そんなときは、「“まず情シス部門への導入”を検討してみてはどうでしょう」と岡本さん。まずは情シス部門に導入し、実際に使い勝手を試してから他の部署へと展開していく――というような方法もあるといいます。
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