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企業の差別化戦略を支える「カスタマーエクスペリエンス(CX)」市場は堅調に拡大 2022年に6410億ドル規模に――IDC予測
IDC Japanによると、企業にとって重要な差別化要因となる「カスタマーエクスペリエンス(CX)」へのIT投資は、世界9カ国を対象にした調査結果から、2022年まで年成長率8.2%で拡大し、2022年には6410億ドルに達する見通しであることが分かった。
IDC Japanは2019年9月3日、世界のカスタマーエクスペリエンス(CX)テクノロジーに対する2018〜2022年のIT支出額の予測を発表した。
2019年におけるCX市場に対する世界のIT総支出額は、前年比7.9%増の5080億ドルに達する見通し。顧客の期待水準への対応や、差別化されたCXの提供に対する企業の関心が高まるにつれ、2018年から2022年までの予測期間中、CX関連のIT支出額は8.2%の年間平均成長率(CAGR)で成長し、2022年には6410億ドルに達すると予測している。
同レポートは、世界の9地域(米国、カナダ、日本、西ヨーロッパ、中央・東ヨーロッパ、中東・アフリカ、ラテンアメリカ、中国、アジア/太平洋)を対象に、CX関連市場のIT投資に関する調査結果をまとめたもの。
IDCによると、CXは、業種を問わず、顧客(B2CおよびB2B)に優れたエクスペリエンスを提供することで競合他社との差別化を図るための重要な要素で、そのためのビジネスプロセス、戦略、テクノロジー、サービスを包含する機能的アクティビティーと定義している。ただし、今回のレポートは、特にビジネスプロセスに注目してまとめたもので、製品のデザインやUI(ユーザーインタフェース)、サービス固有の要素がもたらすCXは調査に含まれていない。
最も長率が見込めるユースケースは……
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