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“ドメインナレッジ×AI”でリハビリ計画作成を効率化 患者の早期社会復帰へ――北原病院グループとNECが共同実証
NECと北原病院グループは、AI技術を活用したリハビリ計画作成技術の共同実証を実施。患者に適した回復度やリハビリ目標をAIが予測し、リハビリ計画の作成時間を約60%短縮した。患者の早期の社会復帰と業務負荷軽減、医療サービスの質向上を目指す。
NECは2019年11月1日、北原病院グループ(医療法人社団KNI)の協力のもと、AI技術を活用したリハビリ計画作成の技術実証を北原リハビリテーション病院で実施したと発表した。
実証の結果、経験の浅いリハビリスタッフによるリハビリ計画作成業務の質を、経験年数5年以上でスキルの高いスタッフ(ベテランスタッフ)と同程度まで向上させ、リハビリ計画作成に要する業務時間を全体で従来比約60%短縮できたという。
ベテランスタッフのドメインナレッジを組み込んだAIを活用
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