SAPがノーコード開発環境を強化へ AppGyverを買収
SAPがヘルシンキに本社を置くノーコード開発プラットフォームの開発企業であるAppGyverを買収すると発表した。買収金額など金銭的情報は明らかにされていない。この買収によってSAPは自社のSAP Business Technology Platformにおけるノーコード開発機能を強化するものとみられる。
SAPは2021年2月11日(現地時間)、AppGyverを買収したと発表した。SAPとAppGyverは、買収に関する購入価格やその他の金銭的詳細を開示しないことで合意しているため、買収金額などは明らかにされていない。この買収によってSAPは自社製品におけるノーコード開発の機能を拡張することになる。
No-Code Development Pioneer | SAP News,SAP to Acquire AppGyver, No-Code Development Pioneer | SAP News
AppGyverのソリューションは「SAP Business Technology Platform」に取り込まれる予定だ。SAPはローコード開発ツールベンダーMendixとのパートナーシップのもとで既にローコード開発機能を提供しているが、AppGyverのソリューションはこうしたローコード開発機能を強化することになるものとみられる。
ノーコード開発プラットフォーム(NCDP)とローコード開発プラットフォーム(LCDP)の違い、AppGyverの特徴
ヘルシンキに本社を置くAppGyverはWebアプリケーションおよびモバイルアプリを開発するためのノーコード開発プラットフォーム」(NCDP:No-code development platform)を開発、販売する企業だ。ユーザーフレンドリーで強力なビジュアル開発環境を展開している点を特徴とする。プログラミングの経験を持たないビジネスユーザーでも簡単に使用でき、サポートする全てのオペレーティングシステムで動作するアプリケーションを開発できるとされている。
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