大林組、ServiceNowでサポートデスク刷新 効率とサービス品質を上げた方法は
大林組は、ServiceNowの「IT Service Management」でグループ全体のサポートデスク業務基盤を刷新し、業務効率向上や業務負担の軽減とともに、サポートデスクのサービス向上を実現した。
ServiceNow Japanは2021年3月16日、大林組が同社のクラウド型プラットフォームサービス「ServiceNow」のITサービス管理「IT Service Management」(以下、ITSM)を導入し、協力会社を含む大林グループ全体のサポートデスク環境を刷新したと発表した。
大林組は、建設現場の安全管理とコンプライアンスの徹底、ESG経営の推進に加え、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)をはじめとするITの活用でビジネスモデルや業務プロセスを刷新するデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでおり、これまでに生産性や業務の効率向上につながる一定の成果を上げているという。
しかし、社内で利用するシステムの数が増えることになり、従業員や社外ユーザーからサポートデスクへの問い合わせ件数が増加する結果になっていた。
さらに、従来のサポートデスク窓口は、ICT全般、調達や請求に関するもの、モバイル機器の故障や修理に関するものでそれぞれ分散していたため、ユーザー側は利用デバイスやシステムに応じた窓口に問い合わせる必要があった。また、解決に時間を要する問い合わせは、外部から進捗(しんちょく)状況を把握しづらく、あらためて問い合わせるケースも発生していた。
また、サポート側は、電話を中心とした問い合わせが多かったため、問い合わせが集中する時間帯に対応しきれない他、自己解決を促すナレッジを利用していたものの、分散管理する仕組みになっていたことで、ナレッジの可視化や共有化などを目的としたFAQの作成対応にリソースを割くことが困難になっていた。
問い合わせ窓口を統合管理、業務効率とサービス向上を実現した方法
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