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ビジネスAIの真価は「分析」にあらず NECが研究開発で説いた次のビジョンとは:Weekly Memo(1/2 ページ)
企業の業務改革におけるAIの本当のインパクトとは何か。NECのメディア向け研究開発説明会でこんな興味深い話を聞いたので紹介したい。
「AI(人工知能)は今、さまざまな分析に使われることが多いが、企業の業務改革、さらには社会課題の解決に向けて本当にインパクトを発揮する点は“最適化”できるところにある」
NECの西原基夫氏(取締役 執行役員常務 兼 CTO)は、同社が2021年12月17日に玉川事業場(川崎市中原区)で開いたメディア向け研究開発説明会でこう強調した。どういうことか。その内容が興味深かったので、今回はこの話題を取り上げたい。
NECが技術ビジョンの「見せ方」を変えた理由
AIの話の前に、NECの研究開発における基本的な考え方を紹介しておきたい。というのは、その内容に昨今のデジタルトランスフォーメーション(DX)の捉え方やIT企業の技術への取り組み姿勢が端的に表れていると思ったからである。
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