データ活用を導入したのに定着しない――社内の壁を破る「伴走型サービス」の使い方:ゼロから作るデータドリブン組織への道(4)
BIツールを導入し、データ活用基盤を構築したのに、1〜2年してプロジェクトのふたを開けてみれば全く進んでおらず、社内にも定着していない――。こんな「もったいない」事態を引き起こす企業には何が足りないのか。伴走型でデータ活用を支援する企業に成功のポイントを聞いた。
企業がデータドリブンな体制に生まれ変わるには、組織のあらゆる従業員のデータリテラシーを向上させ、データ活用の文化を定着させる必要がある。これを実現するには、どのような戦略が必要だろうか。
本連載「ゼロから作るデータドリブン組織への道」は、ITmedia エンタープライズ編集部とデータ活用ソリューションを手掛けるクリックテック・ジャパンが協力し、インタビューや事例からデータドリブンな組織の実現に向けた戦略を探る。
企業は数十年にわたってデータ活用に取り組んでいる。時代の変遷と共にデータ活用の背景や目的は変化し、2020年からはDXをテーマにデータ活用に取り組む企業も増え、中にはデータ活用の専門部署を設けた企業もあるなど、ビジネス変革に向けたデータを活用する動きは活発化している。
BIツールを導入、データ活用基盤も構築したのに「うまくいかない」企業の特徴とは
しかし「実際にはデータ活用ができる状況にない企業も多く、その課題を解消するところから取り組まなければならないケースは多々ある」と話すのは、さまざまな企業のデータ活用プロジェクトに“伴走者”の立場で支援を提供してきたアシストの花井正樹氏(DX推進技術本部 事業推進部 部長)だ。
アシストは、ソフトウェアパッケージの販売やサポートを事業の中核とし、顧客企業の課題解決を支援している。花井氏は同社でデータドリブン経営の訴求やDXに向けたデータ活用の企画などを担う。
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