あらゆる輸送手段を組み合わせいかに最適化するか 奮闘する貨物ブローカー：Supply Chain Dive

コロナ禍により、世界的に輸送業者のキャパシティーに限界が訪れている。荷主から引き受けた荷物を確実に届け先に輸送するために、複数の輸送手段を組み合わせる手法が注目を集める。

[JP Wiggins,3Gtms，Supply Chain Dive]

　新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の拡大により、物流の逼迫（ひっぱく）、停滞が世界的に生じている。こうした事態に対応するため、荷主と輸送業者とを仲介する「貨物ブローカー」はこれまで活用してこなかった輸送手段を検討し始めた。

あらゆる輸送手段がパンクする中で何をすべきか

　荷主のために輸送能力をいかに確保するかという果てしない探求が続く中、2021年は、私の友人である貨物ブローカーの多くが「LTL（注1）に拡大すべきか」という質問を投げかけてきた。

　この思考プロセスは理にかなっている。LTLの運送業者は無制限の容量を持ち、常に豊富なリソースがあるように見える。どれだけ多くの貨物を引き渡しても、彼らは全て引き受けてくれる。私たちはこうしたイメージを持ってきた。

　しかしこれは今や事実ではない。

　現在、全てのトラック輸送や海上輸送、鉄道輸送は容量制限を超えて稼働している。LTLも例外ではない。各輸送手段の空き容量は日々変化するため、貨物ブローカーはオペレーションの切り替えに賢く取り組む必要がある。

　実は、LTL輸送に踏み込むべきかどうかは問題ではない。真の問題は「顧客が一貫して貨物を移動できるようにするために、どの輸送手段を利用できるか」だ。

（注1）less than truck-load」の略。トラック1台分に満たない小ロットの貨物のこと。ここでは小ロットの貨物を運ぶ事業者を指す。

輸送容量不足を切り抜けるために必要なものとは？