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デジタルツインが広がるカギは何か――NTTデータ社長の見解から読み解く:Weekly Memo(1/2 ページ)
IT分野の新たな技術として注目される「デジタルツイン」について、NTTデータ社長が自社イベントで見解を示した。その内容を基に、この新技術の可能性について考察したい。
「デジタルツインは地球環境への負荷低減にも貢献する有望な技術だ」
NTTデータの本間洋氏(代表取締役社長)は、同社が2022年1月27〜28日にオンラインで開催したプライベートイベント「NTT DATA Innovation Conference 2022」の基調講演でこう強調した。
現実の世界と同様のデジタル空間を有効活用する「デジタルツイン」は今、IT分野の新たな技術として注目度が高まっている。2022年1月11日掲載の本連載記事「2022年、エンタープライズITの注目トレンドを読む――注目すべき3つとは」の一つにも挙げている。この新技術についての本間氏の説明が非常に分かりやすかったので、ここで取り上げてその可能性について考察したい。
社会のDXに求められる多様な視点を踏まえた総合的なデザイン
本間氏はまず、社会や企業のデジタル化の動きについて次のように述べた。
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