システム運用業務だけがサイロのまま非効率なのはなぜ? 日立の見立てと解決策
日立製作所が、統合システム運用管理「JP1」と「JP1 Cloud Service」機能強化を発表した。JP1はジョブ管理のAzure連携などを強化し、JP1 Cloud Serviceは複数のシステムの運用を統合するSaaS型プラットフォーム「Ops I」を新たに提供する。【訂正あり】
日立製作所は2022年1月31日、統合システム運用管理「JP1」の最新版である「V12.6」の提供を開始した。最新版のJP1はジョブ管理の「Microsoft Azure」との連携を強化し、クラウド化が進むエンタープライズシステムの安定稼働を支援する。また、「JP1 Cloud Service」において、複数のシステムの運用を統合するSaaS型プラットフォーム「JP1 Cloud Service/Operations Integration」(Ops I)を2022年3月31日から新たに販売する。
経済産業省の調査によれば、約7割の企業が「既存システムがDX推進の足かせになっている」と感じている(『デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会の報告書 DXレポート 〜ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開〜』)。その理由として挙がるのが既存システムの運用・保守の属人化と運用・保守費用の肥大化だ。
システム運用業務だけがサイロのまま非効率なのはなぜか
日立は運用の効率化の課題として、ITSM(IT Service Management)領域の共通化は進み始めたものの、運用作業や管理方法の共通化が未解決となっている点を指摘する。この課題を解決するには、運用プロセス全体の標準化と統合による統制が必要だ。
そこで同社はJP1 Cloud Serviceの新サービスであるOps Iを通じてサイロ化したシステム運用の統合を実現する。Ops Iの主な特長は次の通りだ。
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