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ニチガスはいかに「ごみ屋敷」を捨てたか? メタバースを活用したソリューション事業を支えるDX【前編、更新あり】「DXリーダーに聞く」 エネルギー×DX(2/3 ページ)

2010年から基幹業務システムのフルクラウド化を開始するなど、ニチガスのDX推進のスピードはエネルギー業界で群を抜く。同社が早い時期からDXを進められた背景と、業務改善の先にある「DXの成果」に迫る。

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人ではなく「データを走らせる」

 エネルギー業界でいち早くDXに着手したニチガスは、どのような導入効果を得たのだろうか。まず、同社におけるDXの全体像を紹介する(図2)。

図2 ニチガス版 DXへの挑戦(出典:『ニチガス版 DXへの挑戦』)

 図2上部に鎮座するのが冒頭で登場したクラウド基盤「雲の宇宙船」だ。ここにソラコムと共同開発したデータ収集統合基盤「ニチガスストリーム」、オープンAPIプラットフォームである「データ道の駅」、DXを実装した世界最大級のLPガスハブ充填基地「夢の絆」が接続する。

 ニチガスストリームは、各種IoTデータを世界標準規格に変換し、AI(人工知能)や機能システムと連携する。また、LP利用者宅に設置するNCU(Network Control Unit)「スペース蛍」がリアルタイムで遠隔検針とデータ収集を実施してガスの使用状況を可視化し、ガスボンベを交換するタイミングを最適化することで交換頻度を減らす。

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