「中堅・中小企業は伴走型SIにおいて自社人材派遣も検討の価値あり」 ノークリサーチ調査【修正あり】
ノークリサーチは「伴走型SI/サービス」に関連する分析結果を発表した。同社は、販社/SIerとユーザー企業が「伴走型SI/サービス」で共創関係を築くには、従来とは異なる斬新な取り組みを検討すべきだとしている。
【おわびと修正】当初、記事本文に「ノークリサーチは「伴走型SI/サービス」の共同プロジェクトで、『ユーザー企業の従業員を販社/SIerに派遣する形も検討すべきだ』としている」という記述がありましたが、ノークリサーチによるプレスリリースの論旨を踏まえ、「「伴走型SI/サービス」における共同プロジェクトにでユーザ企業の従業員を販社/SIerに派遣する形も検討する価値がある」に修正しました。
この修正を受け、タイトルを「『中堅・中小企業は伴奏型SIに自社人材を出すべき』ノークリサーチ調査」から「『中堅・中小企業は伴走型SIにおいて自社人材派遣も検討の価値あり』 ノークリサーチ調査」に、誤植も含め修正しました。(2022年7月5日修正)
ノークリサーチは2022年7月4日、中堅・中小企業がITソリューションベンダーおよびシステムインテグレーター(以降、販社/SIerと表記)に求める支援策に関する調査に基づく分析結果を発表した。同調査は国内にある年商500億円未満の中堅・中小企業700社の経営層およびIT活用の導入や選定、運用に関わる立場の人を対象として2022年5月に実施された。
中堅・中小企業は販社/SIerに何を求めている? 伴走型SIニーズの「低さ」から見えるもの
ノークリサーチは、「伴走型SI/サービス」をユーザー企業と販社/SIerが単なる委託、受託ではなく、共創の関係を築く試みと見る。同社は、ビジネス環境が目まぐるしく変化する現在、「中堅・中小企業がIT活用を進める上で不可欠なシステム構築、運用を担う販社/SIerとユーザー企業の双方が、互いに協力することが重要だ」としている。短期間でシステムを構築できるローコード/ノーコード開発ツールが広まりつつある今、システムを構築しながら要件を固めるアジャイル開発を適用するケースも出てきた。
ノークリサーチは「こうした流れと関連して伴走型SI/サービスが注目を集めている」と分析している。しかし、今回の調査によれば販社/SIerに伴走型SI/サービスを求めるユーザー企業の割合は1割未満にとどまった(複数回答可)。同社はこの理由を「伴走型SI/サービスが中堅・中小企業にまだ認知されていないため」と分析し、「他の支援策に関する傾向を加味すると、伴走型SI/サービスが担うべき役割や普及に向けて注力すべきポイントが見えてくる」としている。
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