大成建設がAdobe Acrobat Signを導入 その理由と効果とは
大成建設が「紙問題」を解決するために「Adobe Acrobat Sign」を導入した。大成建設が抱えていた具体的な課題と導入後の変化とは。
アドビは2023年4月17日、大成建設が「Adobe Acrobat Sign」を導入したと発表した。
大成建設がAdobe Acrobat Signを導入 その理由と効果とは
大型公共事業や大型建築物といった事業をグローバルに展開する大成建設は、中期経営計画において「DXにより生産システムの変革と働き方改革を実現する」ことを重点課題の一つに位置付け、これまでデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んできた。
同社がAdobe Acrobat Signを採用した背景には、「契約や意思決定の一部に紙書類が採用されており、社内の手続きに多くの時間がかかる」という課題があった。在宅勤務が推奨されていたコロナ禍においても、紙書類を扱う業務に合わせて出社が必要な場面もあったという。これらの紙による契約書や手続き関連の業務を効率化し、従業員がリモートワーク環境下でも滞りなく業務をこなすために、大成建設はAdobe Acrobat Signを採用した。
Adobe Acrobat Signを導入した結果、同社の情報企画部が所管する紙による契約書の90%以上が電子契約に移行し、手続きが完了するまでの時間を従来の10分の1に短縮できた。また、デジタルでの文書管理が可能になったことで、従業員がリモートワークの環境でも円滑に契約手続きを進められるようになった。
今回の導入に際し、大成建設の酒井氏(社長室情報企画部 課長)は、「大成建設では契約プロセスのDXを進める際、複数社のサービスを比較検討しました。その結果、既に全社的に採用している『Adobe Acrobat』との親和性が高く、純正のPDFファイルの見読性や社内業務に沿った形で柔軟なワークフローを実現できる点などを鑑み、Adobe Acrobat Signを採用しました。今後も生産システムの変革と働き方改革を推進するために、同サービスを利用する対象部署を拡大し、グループ会社も活用できる取り組みを進める予定です」とコメントしている。
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