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GoogleがいよいよAI開発に本気? LLM関連の新技術発表の臆測
Googleの次の開発者向けイベントの中心テーマは人工知能(AI)で、新しい大規模言語モデルなどが発表される予定だとの報道が出た。Bardの日本語拡張の可能性も指摘されている。
「Googleの次の技術者向け年次イベントは人工知能(AI)が中心テーマになる」――。投資家向け情報サイト「CNBC」はGoogleがAI開発を本格化させると報じている。大規模言語モデル(LLM)の新技術発表や「Bard」の日本語への拡張などが議論されるのではないかと指摘されている。
CNBCからGoogleが年次開発者会議でAI関連の新発表を行う可能性
CNBCはGoogleの年次開発者会議の中心テーマが人工知能(AI)になると報じた。これまでの独自取材から、Googleが次の開発者会議で大規模言語モデル(LLM)の新しい発表を準備するなど、ジェネレーティブAIに関するアップデートを多数発表する予定だと報じている。
CNBCが報じている主な内容は次の通りだ。
- Google検索やBardにおける人工知能(AI)技術に焦点を当てた発表が行われる
- 年次イベント「Google I/O」に関する内部文書によるとGoogleが最新の大規模言語モデル(LLM)である「PaLM 2」を発表する可能性がある。PaLM 2には100以上の言語が含まれており、Googleは内部ですでにPaLM 2を「Unified Language Model」というコード名で運用してきている。またこのモデルはすでにコーティング、数学、クリエイティブライティングテストや分析の分野で活用されている
- 折りたたみ式スマートフォン「Pixel Fold」の発表を予定している
この他、「CNBCが入手している情報」として次のような内容についても報じられている。
- GoogleはBardを日本語や韓国語へ拡張する予定でいる
- GoogleはBardをコーディングや数学、ロジックに拡張する予定でいる
- Googleはより大規模なデータセットを使った「Multi Bard」と呼ばれるマルチモーダルバージョンに取り組んでいる他、「Big Bard」や「Giant Bard」と呼ばれるバージョンもテストしている
- Googleはシートのテンプレート生成、スライドおよびMeetにおける画像生成など「Workspace AI collaborator」の拡張を予定している
OpenAIによるChatGPTのサービス開始およびMicrosoftによるこれら技術の取り込みによってジェネレーティブAIに関するGoogleの取り組みは急ピッチで進められている。CNBCは次のGoogle開発者会議でこうしたAI周りの技術が重要なトピックとして取り上げられる可能性を指摘している。
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