日本の利用率「最低」の理由は? ビジネスオートメーションの活用状況をUiPathが調査
UiPathは「ビジネスオートメーションの活用状況と今後の展開についての調査 2023年版」の結果を発表した。日本のビジネスオートメーション利用率は、調査対象の8カ国の中で最も低かった。その理由とは。
UiPathは2023年5月26日、「ビジネスオートメーションの活用状況と今後の展開についての調査 2023年版」(Global Automation Generation 2023)の結果を発表した。
ビジネスオートメーションが日本で活用されていない理由は?
同調査は2023年3月に米国や英国、オーストラリア、フランス、ドイツ、インド、シンガポール、日本の企業で働く6460人を対象に実施された。
同調査によると、日本のビジネスオートメーション利用率は、調査対象国の中で最も低かった。
ビジネスオートメーションを「利用している」と回答した人の割合は、インドが最も高く63%、シンガポールが49%、ドイツが46%と続いた。日本は調査対象国中最も低い15%で、調査対象国の平均は31%だった。
日本でビジネスオートメーションが活用されていない理由とは何か。同調査によると、「効率的に業務遂行するのに必要なリソースや支援がない」と回答した人の割合は、日本では52%に上った。このような状況を改善するリソースや支援として「技術的なツール・ソフトウェア」を挙げた人の割合は日本では66%、「技術的サポート」は60%だった(複数回答)。
「業務のどのような点を変えたいか」という質問に対しては、「職場環境のさらなる柔軟性の向上」(31%)を挙げた人が日本では最も多く、「手作業の時間短縮」(26%)、「日常業務の管理にかかる時間の短縮」(25%)も上位に挙がった。
ビジネスオートメーションに対して、業務効率の改善に「役立つ」と考える人の割合は、日本では43%だった。自動化したい業務としては「データ入力やデータセットの作成」「データ分析」「ファイル共有・ファイル保存業務」が日本でトップ3を占めた。
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