顧客データを国内限定でも運用可能に Salesforce Hyperforceに新機能追加
HyperforceにSalesforce Data CloudとSalesforce Marketing Cloud Engagementが加わる。任意のパブリッククラウドにデータを置けるため、顧客接点の高度化やデータ活用を検討する企業にとっては有効な選択肢になりそうだ。
セールスフォース・ジャパンは、「Hyperforce」を利用した「Salesforce Data Cloud」と「Salesforce Marketing Cloud Engagement」の提供を2024年1月までに国内で開始すると発表した。顧客データを任意のパブリッククラウドの任意のリージョンに配置して運用できるようになる。
「Salesforce Data Cloud」「Marketing Cloud Engagement」のデータを任意のリージョンに配置可能に
Hyperforceは「Salesforce Customer 360」サービス群を主要なパブリッククラウドで利用するためのプラットフォームだ。HyperforceはSalesforceのデータセンターと同等のセキュリティを確保しており、「Amazon Web Service」や「Microsoft Azure」「Google Cloud」などの任意のリージョンでSalesforce製品群のデータを扱える。今回の発表で、新たにSalesforce Data CloudとSalesforce Marketing Cloud EngagementをHyperforceで利用できるようになる。
Hyperforceを利用することで、国内に限定してデータを保持したり、レイテンシーを考慮してデータを配置したり、他の施策に向けた拡張を視野にデータを配置するパブリッククラウドを選択できるため、法令順守や拡張性、可用性、俊敏性の点でこれまでよりも広い選択肢が得られる。
Salesforce Data Cloudは信頼できる唯一の情報源(SSOT)を構築するためのビッグデータ基盤およびビューを提供する。顧客プロファイルを一元化でき、顧客エンゲージメントやアナリティクスおよび機械学習、アクションなどのオペレーションを統合できる。さらに自動化やリアルタイム人工知能(AI)技術によって効率よく顧客中心のアクションを取ることができるとされている。
Salesforce Marketing Cloud Engagementは人工知能(AI)技術を利用してパーソナライズしたマルチチャネルでのキャーンペーン管理が可能だ。Salesforce Data Cloudと組み合わせることで顧客の文脈に沿ったパーソナライズにも取り組めるという。
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