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OpenAI、企業向けにChatGPT Enterpriseを発表 GPT-4への無制限アクセスを実現
OpenAIは企業向けChatGPTとして「ChatGPT Enterprise」を発表した。高いセキュリティや無制限のGPT-4アクセス、長文テキスト処理、高度なデータ分析などを備えているという。
OpenAIは2023年8月28日(現地時間)、企業向けの「ChatGPT」として「ChatGPT Enterprise」を提供すると発表した。
企業グレードのセキュリティとプライバシー、無制限の「GPT-4」への高速アクセス、より長い入力を処理できるコンテキストウィンドウ、高度なデータ分析機能、カスタマイズオプションなどが提供される。
ChatGPT Enterpriseの特徴とは?
OpenAIによると、ChatGPTは2022年11月にサービスを開始してから「Fortune Global 500」に選ばれている企業の80%以上で採用されているという。企業からは組織に展開するための方法が欲しいという要望が寄せられており、「ChatGPT Enterprise」はそうした要望に応えるサービスとなる。
ChatGPT Enterpriseの主な特徴は以下の通りだ。
- GPT-4への全ての使用量上限をなくし、無制限にアクセスできる
- GPT-4へのアクセスが最大で2倍高速に動作する
- 32kトークンコンテキストに対応し、4倍長い入力やファイル、フォローアップを処理できる
- 高度なデータ解析(コードインタープリター)に無制限にアクセスできる
- チームメンバーを簡単に管理できる
- 分析ダッシュボードから使用状況を分析できる
- ユーザーの会話からOpenAIモデルが学習することはなく、全ての会話は暗号化される
OpenAIは現在取り組んでいるプロジェクトとして以下の項目を挙げており、準備ができ次第リリースすると説明している。
- 既に使用しているアプリケーションと接続することでChatGPTのナレッジを企業データに安全に拡張できるようにするカスタマイズ機能
- 小規模チームなどを含むあらゆるサイズのチームに対応するセルフサーブ型「ChatGPT Business」
- 作業に最適化されたさらに強力なデータ分析とブラウジング機能
- データアナリストやマーケティング担当、カスタマサポートなど特定の役割に特化したツール
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