ニュース
ゼロトラストとマイクロセグメンテーションが必要不可欠 アカマイが調査レポートを公開:セキュリティニュースアラート
アカマイ・テクノロジーズはランサムウェアの増加やゼロトラストの導入、マイクロセグメンテーションの利点などをまとめた報告書を発表した。
アカマイ・テクノロジーズは2023年11月28日、調査レポート「インターネットの現状|猛威を振るうランサムウェア」を発表した。
アカマイが調査レポートでマイクロセグメンテーションの重要性を指摘
同調査は、10カ国(日本や米国、メキシコ、ブラジル、英国、フランス、ドイツ、中国、インド、オーストラリア)の1000人以上の従業員を持つ企業のIT意思決定者とセキュリティ意思決定者約1200人からのデータに基づいたものだ。ランサムウェアの増加やゼロトラストの導入、マイクロセグメンテーションの利点などが取り上げられている。
報告書が指摘している主な注目点は以下の通りだ。
- 93%の回答者が「ランサムウェア攻撃を阻止するためにマイクロセグメンテーションが不可欠である」と回答した
- ランサムウェアによる影響のトップ3はネットワークのダウンタイム(44%)、データ損失(42%)、ブランドおよび評判の低下(39%)だった
- この1年間でランサムウェア攻撃の報告数が多かった国の上位は米国(115件)に次いでドイツ(110件)だった
- セグメンテーションに先行している国はインドで、58%の組織が2つ以上の資産や領域でセグメント化を実施している。これにメキシコが48%で続き、3位に日本が32%で続いている
報告書は、ランサムウェア対策に向けてゼロトラスト戦略やマイクロセグメンテーション戦略の導入が進んでいることを示している。これによると、6つのセキュリティ領域でマイクロセグメンテーション戦略を実施した組織は平均4時間でサイバー攻撃から復旧しており、これは1つの領域のみでセグメント化を実施した組織よりも11時間早い復旧になったという。
ただ、マイクロセグメンテーションの導入率は想定よりも低く、2つ以上のビジネスクリティカルな領域においてセグメント化を実施している組織の割合は30%だった。こうした状況を生んでいるのはスキルや専門知識の不足(39%)、パフォーマンスボトルネックの増大(39%)、コンプライアンス要件(38%)が挙げられている。
関連記事
- 年末の大掃除とともに、PCの中も整理をしてみませんか?
2023年ももうすぐ終わりが近づいてきました。年末には大掃除をするのが定番ですが、これを機にPCの中身もあらためて整理してみましょう。 - 「サイバー攻撃でいくら損する?」を試算できる待望のフレームワークが誕生
The FAIR Instituteはランサムウェアをはじめとした重大なサイバー攻撃に関連するコストを試算し、関係者がより適切にリスクを算定するための基準を作ろうとしている。 - 攻撃者の“裏事情”から考える いま注目のランサムウェアグループとその特徴
ランサムウェアに対抗するには攻撃者の動向を把握することが重要だ。著名なホワイトハッカーがサイバー攻撃者たちの裏事情に加えて、注目すべき新たなランサムウェアグループとその特徴などを明らかにした。 - “大流行するマルウェアには発生周期がある”は、トンデモ仮説かそれとも予言か?
「大規模なワーム型マルウェアには発生周期がある」という大胆な仮説が提示された。果たして本当だろうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.