Snowflake、対面イベント用拠点を東京にオープン 顔を突き合わせて話せる場に
Snowflake日本法人が対面イベント向けの拠点を開設した。セミナーやハンズオンイベントなどを対面で実施できるようにし、顧客やSnowflakeの導入を考えている企業とのコミュニケーションを深化させる。
Snowflake日本法人は2024年4月22日、対面イベント向けの拠点「カスタマーエクスペリエンスセンター東京」(CEC Tokyo)を開設した。これまで新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインで実施していたセミナーやハンズオンイベントなどを対面でも実施できるようにし、既存顧客や「Snowflake」の導入を考えている企業とのコミュニケーションを深化させる。
顧客理解はやっぱり対面が一番
CEC Tokyoは米国と英国、オランダに続く4つ目のCECで、「トレーニングルーム」や会議スペース、交流会に使える「ロッジ」を備えている。所在地は東京駅近くの東京ミッドタウン八重洲で、オープンと同時に東京オフィスも移転した。
日本法人の東條英俊社長は2024年4月18日の記者説明会で、CEC Tokyoの立て付けについて「コロナ禍の影響が落ち着いて、顧客との対面でのコミュニケーションが増えている。生成AIやML(機械学習)といった新しいテクノロジーを現場でどう生かしていくか、どのように生産性を高めるかという議論になることが多く、対面形式の対話を増やすことが狙いだ」としている。
「顧客の課題をしっかり理解するためには対面に勝るものはない。お客さまからも顔を合わせたいという声は毎日ある」(東條社長)
今後開催する対面イベントは?
CECでは、個社向けに企業の課題を深堀するプログラムや、業界や役職などのカットで顧客やSnowflakeの導入を考えている企業に集まってもらって情報共有などを行う集合プログラム、リスキリングを含むAI人材やデータ人材の教育プログラムなどを提供する。顧客対応には同社の認定専門家が当たる。中には海外拠点のメンバーもいるため、海外で形成された知見も提供するという。
今後対面で開催するイベントには以下のような形式がある。
- CEC ブリーフィング: 顧客とSnowflakeをつなぐ場。双方向が情報を共有し、エグゼクティブが抱える課題を深堀りすることで改善策を提案する
- CEC エグゼクティブブリーフィング: 共通の課題を持つ複数の顧客やSnowflakeの導入を考えている企業の間で、業界特有のテーマについてディスカッションする
- 人材育成: Snowflakeの技術インストラクターによる説明会やハンズオンなどの無料イベント、データエンジニア向けの有償トレーニングプログラムなど
- コミュニティー形成: 顧客同士が意見交換できる場。2024年は産業ごとにコミュニティーを作り、業界固有の課題について意見交換してもらうことを想定している
- ブートキャンプ: 数社の企業から少人数が参加し、Snowflakeの活用についてワークショップ形式で議論する場。組織に必要な技術推進役を育成する
対面イベントの具体的な例としては以下のような内容を挙げている。
- 製品ロードマップ: Snowflakeの年次カンファレンスで発表される新サービスなどのロードマップの詳細を顧客に伝える。場合によってはNDA(秘密保持契約)を結んだ上でより詳細な情報を提供する
- テクノロジーパートナー: Snowflakeと合わせて使われるツールやSnowflakeベースのサービスを提供するベンダーのエコシステムについて、パートナーと手を組んで話す
- Snowflake on Snowflake: 自社で活用する中で得た知見を同社経営陣が説明する
- エグゼクティブラウンドテーブル: 業界のキーパーソンやSnowflakeのエキスパートとともに業界特有の課題や解決方法についてディスカッションする
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