UiPathの自動化プラットフォームがMicrosoft 365向け生成AIと連携 何ができる?
UiPathの自動化プラットフォームとMicrosoft 365向けの生成AI「Microsoft Copilot for Microsoft 365」が連携した。UiPathの自動化プラットフォームにも生成AIをはじめとするAIが搭載されている。両者の連携によって、具体的に何ができるようになるのか。
UiPathは2024年5月21日(現地時間)、同社の自動化プラットフォーム「UiPath Business Automation Platform」とMicrosoftが提供するオフィススイートのサブスクリプションサービス「Microsoft 365」向けの生成AI「Microsoft Copilot for Microsoft 365」(以下、Copilot for Microsoft 365)の連携を発表した。
「Copilot for Microsoft 365」からUiPathの自動化機能に直接アクセス
今回の連携によって、両社のユーザーは何ができるようになるのだろうか。
ユーザーは今回発表されたプラグインを使って、Copilot for Microsoft 365や「Microsoft Teams」、自動化シナリオを実行したり連携したりする「UiPath Autopilot」などを通じて、UiPathの企業向け自動化機能が利用可能になる。
また、Microsoft 365の各アプリケーションと連携してデータを取得したりデータ処理を実行する「Microsoft Graph」をナレッジベースとして活用し、UiPathの自動化や文書処理モデルを使用してビジネスプロセスを自動化できる。
UiPathプラグインとCopilot for Microsoft 365との連携を通じて、Teamsで直接、共同作業者とエンドツーエンドのビジネスプロセスの自動化を図る。事前に構築済みの自動化ライブラリを利用して、一般的な繰り返し作業の自動化や、部門や業種特有の作業に合わせて構築した特殊な自動化、ユーザーが自社で開発した自動化シナリオも実行できるとしている。
例えば、銀行の融資担当者は次のような自動化を実施できるという。
- Teamsを通じて融資申請を直接処理する
- Teamsで受領した融資申請書を要約する
- UiPath(UiPath Business Automation Platform)を使って顧客の承認申請や身元調査を実施し、顧客と電子メールをやり取りする
- 金利を固定化するためにデジタル署名を取得する
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