2024年はオーディオグラスの普及が進みそう ガジェット系ライターが「HUAWEI Eyewear 2」で感じた“眼鏡+イヤフォン”の可能性
オープンイヤー型のデバイス「HUAWEI Eyewear 2」の使い心地を紹介します。
ここ数年で選択肢が一気に広がったデバイスの1つに、「耳をふさがないイヤフォン」があります。
イヤフォンは左右が独立した完全ワイヤレス、ノイズキャンセリングというトレンドの後、最近は骨伝導などを含む、オープンイヤー型のイヤフォンが1つのジャンルを築きつつあります。背景にはビデオ会議等で長時間、イヤフォンを使用する機会が増えたこともあるかもしれません。
太田百合子/テックライター
インターネット黎明期よりWebディレクションやインターネット関連のフリーペーパー、情報誌の立ち上げに携わる。以降パソコン、携帯電話、スマートフォンからウェアラブルデバイス、IoT機器まで、身近なデジタルガジェットと、それらを通じて利用できるさまざまなサービス、アプリケーション、および関連ビジネスを中心に取材・執筆活動を続けている。
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眼鏡として使えるオーディオグラス ファーウェイの「HUAWEI Eyewear 2」
ファーウェイの「HUAWEI Eyewear 2」(メーカー直販で3万7800円~)も同様に、耳をふさがずに聞くことができるオープンイヤー型のデバイス。メガネのツルの部分に、小型のスピーカーが搭載されている「オーディオグラス」です。最大の特徴は、一見しただけではごく普通の眼鏡にしか見えないこと。その名前からわかるように2世代目のモデルになります。筆者は前モデルを所有していますが、さらに薄く、軽くなっていて、レンズを除くフレームの重さは30gほどしかありません。
全国展開する眼鏡店のOWNDAYSと提携し、度付きのレンズが気軽に入手できるのも大きな特徴のひとつ。ファーウェイから発売されている、ハーフリムデザインのブラックフレーム、シルバーフレームの2モデルのほか、OWNDAYSで販売されるコラボモデルも、さまざまな色やデザインが8モデル展開されています。つまり、見た目や軽さ、度付きレンズも含めて、ごく普通の眼鏡として使え、さらに眼鏡と同じように、自分に合うデザインが選べるというわけです。
それでいてBluetooth接続が可能なオーディオグラスなので、スマートフォンとつないでビデオ会議や着信通話はもちろん、音楽を聞いたり、動画やゲームを楽しんだり、語学学習等に活用したりできます。センサーが内蔵されているので、ツルの部分に触れて操作することができ、ダブルタップで着信応答や音楽再生、スライドして音量調整などが可能。専用の「HUAWEI AI life」アプリは、iOS、Androidのどちらでも利用できます。
「HUAWEI Eyewear 2」の音質や気になる音漏れは?
発表会で試して、その後もレビュー用に貸し出しを受けたデバイスとテストしましたが、左右のツルに搭載された同一指向型デュアル振動板スピーカーの音質は非常にクリアで、特に人の声がよく聞こえます。インイヤー型のBluetoothイヤフォンに比べると重低音の迫力には欠けますが、ボリュームをあげるとかなりの音圧があり、そこそこ騒がしい場所でも聞こえづらいということはないでしょう。
一方で気になるのが音漏れですが、ボリュームを上げるとさすがに聞こえるものの、ボリュームをある程度絞れば、積極的に耳を寄せなければ聞き取れないレベルです。周囲の音を検知して、エレベーターの中など静かな場所では、自動的にボリュームを絞る機能も搭載されています。前モデルと比べて音圧が増した一方で、音漏れ防止機能も強化されているので、多少の音漏れはあっても、その中身が聞き取れるほどではないという感じでしょうか。
バッテリーの持続時間が長くなった 丸1日使えるのがうれしい
バッテリーの持続時間も、前モデルより長くなっています。薄く、軽くなったにも関わらず、バッテリーサイズが約30%大きくなっていて、フル充電状態で最大11時間の音楽再生、または最大9時間の音声通話が可能とのこと。充電時間も短く、約50分でフル充電ができるとされています。
筆者もそうですが、日常的に眼鏡をかけている人は、お風呂に入るときや、眠るときくらいしか眼鏡を外す機会がありません。丸1日使えて短時間で充電できるのは、本製品を眼鏡として使う上でうれしいポイントです。IP54レベルの防じん、防滴仕様となっているので、風呂上がりのぬれた手で触っても安心です。
デザイン性もアップ!
前モデルはツルの先端が剥き出しの端子になっていましたが、「HUAWEI Eyewear 2」は端子部分のデザインも、それとわからないように工夫されていて、デザイン性もアップしています。付属の専用アダプターをマグネットで接続して、USB Type-Cケーブルで充電する仕組み。前モデルではこのマグネットが弱く、いつの間にか外れてしまうこともよくあったのですが、その点もしっかり改善されています。
筆者は音楽を楽しむ際はノイズキャンセリングなど、没入できる方が好みなのですが、ラジオやポッドキャスト、オーディオブックなど、音声を聞くときは、耳をふさがずにながら聞きできるオープンイヤー型のデバイスのほうが、耳の負担がなくストレスも少ないように思います。
普段、眼鏡をかけていない人は、イヤフォンでもオーディオグラスでも、わざわざ装着することに変わりないと思いますが、日常的に眼鏡をかけているなら、それをオーディオグラスに変えるだけ。薄く、軽く、デザインが選べる「HUAWEI Eyewear 2」は、そういった意味で筆者同様、眼鏡をかけている人に、特におすすめのデバイスだと思います。
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