衣類の洗濯からすすぎ、脱水までを自動で行ってくれる「全自動洗濯機」。家事の負担を大幅に減らしてくれます。いい時代になりました。
そんな全自動洗濯機ですが、手頃な価格なものから、多くの付加機能を備える高価格帯のものまで、選択肢は非常に豊富。選ぶだけでもなかなか大変です。
この記事では、全自動洗濯機のうち、日本において一般的な「縦型」の製品を選ぶ上で確認したいポイントと、それを踏まえたおすすめ製品を紹介します。
全自動洗濯機に限らず、洗濯機の「洗濯槽」の容量はさまざまです。当然ですが、大きいほどたくさんの洗濯物を一気に洗えますが、設置サイズは大きくなりますし、価格も高くなります。1回の運転でどのくらいの洗濯物を洗うのかを勘案して容量を検討するべきです。
多くの家電メーカーは、1人が1日に出す洗濯物の量は約1.5kgと基準を定めています。これを目安に計算すると、こまめに洗濯する人や1人暮らしの人なら「3〜5kg」、3〜4人家族あるいは1人暮らしでも3〜4日間隔でまとめて洗濯するなら「5〜7kg」の洗濯槽を持つモデルがおすすめです。シーツやふとんなど、大きめの洗濯物を洗うことがある場合は、少なくとも6kg以上の洗濯槽を持つモデルを選びましょう。
もちろん、小分けにして洗うよりも1回でまとめて洗濯した方が節水につながります。あえて9kg以上の大容量洗濯槽を備えるモデルを買って、まとめて洗濯するのも良いかもしれません。
洗濯機は衣類を洗濯しているから常にきれい……という訳ではありません。洗濯を終了した後、すぐに洗濯槽を乾燥させないと、槽の内側に「カビ」が発生しやすくなります。カビの発生を抑えるためにも、洗濯槽の乾燥は心がけたい所です。
カビの発生源となる「洗剤かす」にも気を付けるべきです。こちらは洗濯槽をいくら乾燥させても避けられません。「うちは液体洗剤を使っているから大丈夫なのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、液体洗剤でも洗剤かすは発生するので、手入れは必要です。
洗濯槽の内側に付いたカビや洗濯かすは、市販の「洗濯槽クリーナー」または「漂白剤」や「重曹」を使えばある程度取り除けます。少なくとも1カ月に1回は洗濯槽の清掃をしましょう。
全自動洗濯機の中には、「洗濯槽乾燥モード」「洗濯槽洗浄モード」といった手入れに最適な運転コースを備えるものや、上位機種なら「自動洗濯槽洗浄」に対応するものもあります。洗濯槽の手入れを楽にしたいなら、これらの機能を備えているかどうかチェックしてみると良いでしょう。
全自動洗濯機の上位機種には、衣類の乾燥機能や洗剤を自動投入する機能を備えています。
衣類の乾燥機能は、洗濯槽に「ヒートポンプ」または「ヒーター」を組み込むことで実現しています。ヒートポンプ式の場合は、洗濯槽の除湿をしつつ衣類を乾燥します。一方、ヒーター式の場合は洗濯槽に温風を送り込んで衣類を乾かします。
ただし、乾燥できる衣類の量は洗濯できる衣類の量よりも少ないです。「どうしても早く乾かしたい洗濯物がある」という時に便利です。
言葉の通り、洗剤自動投入機能は、洗濯機内部のタンクにあらかじめ液体洗剤や柔軟剤を入れておくと、洗濯時に必要な量を自動で投入してくれるという機能です。洗濯の度に計量カップを使って洗剤や柔軟剤を入れる必要がなくなり、「時短家電」としても注目されています。
ただし、洗剤や柔軟剤のメーカーや銘柄によっては、自動投入に対応できない場合がありますので、よく確認してから選びましょう。
以上のポイントを踏まえて、おすすめの縦型全自動洗濯機を3機種紹介します。
パナソニックの洗濯乾燥機で、洗濯容量は8kg、乾燥容量は4.5kgです。濃密な洗剤の泡と、パワフル立体水流で繊維の奥の汚れもしっかり落とせるとアピールしています。
液体洗剤や柔軟剤の自動投入機能も備えています。ふたはガラス製で、強度を保ちながら、軽い力で開け閉め可能です。
日立が洗濯機で最もアピールするのが「AIお洗濯」。洗剤の種類に合わせて異なる洗い方をするのが特徴です。洗濯容量は12kgで、乾燥容量は6kgです。
必要に応じて「洗い」「すすぎ」「脱水」「風乾燥」などの運転コースを個別に選んで、服の素材に合わせたコースを自分で作れます。洗濯容量は4.5kgで最短10分で洗濯できます。
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