NHK(日本放送協会)が4月1日から、動画配信サービス「NHKプラス(NHK+)」を一部のスマートテレビに対応させる試行(動作検証)を開始しました。これにより、一部のスマートテレビにおいてNHKプラスの一部サービスを利用できるようになりました。
……が、「そもそも『NHKプラス』って何?」「NHKプラスは知っているけど、スマートテレビでは何ができるの?」という人もいると思います。この記事では、NHKプラスのそもそもを解説しつつ、スマートテレビ向けNHKプラスの特徴を紹介します。
NHKプラスは、NHKが運営する動画配信サービスの1つで、NHKの視聴契約を締結している人なら追加料金なしで利用できます(IDの取得が必要です)。配信している内容は以下の通りです。
地上波デジタルテレビ放送の「総合テレビ」と「Eテレ(教育テレビ)」で放映されている番組の同時配信を行っています。配信される時間は以下の通りです。
同時配信される番組は、放送時間内の「追いかけ再生」や「巻き戻し再生」も可能です。番組の一部を見逃してしまった場合も心配は不要です。
なお、同時配信は南関東エリア(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)で放映される内容で行われます。南関東エリアの一部ローカル番組も全国で視聴できる一方で、地方局のローカル番組の同時視聴には対応しません。
また、放映上の権利(公衆送信権を始めとする著作権)の都合から、番組の一部または全部が同時配信されない場合もあります(同時配信できない番組や映像は、その旨を告知する映像に差し替えられます)。
同時配信対象となる総合テレビ/Eテレの番組は、放送終了から原則として1週間(7日間)は「見逃し(オンデマンド)視聴」可能です(※1)。完全に見逃してしまった場合も、放送終了から1週間以内であれば無料で見返せます。「プレイリスト」「番組を探す」機能を使った検索にも対応します。
見逃し配信では以下の番組も配信されます。
なお、同時視聴時と同様に、放映上の権利の都合から番組の一部または全部が配信されない場合もあります(一部を配信できない場合は、当該箇所の映像が差し替えられます)。
(※1)一部の番組は期間が異なる場合もあります
(※2)札幌、仙台、広島、松山の各放送局のローカルニュース番組の見逃し配信は4月4日から開始します
スマートテレビ向けのNHKプラスは、見逃し配信の視聴にのみ対応します。スマートテレビ向けということもあり、同時視聴はテレビ(テレビチューナー)にお任せしようということなのでしょう。
パソコン(Webブラウザ)版やスマートフォン/タブレット版アプリと同様に、見逃し番組は「プレイリスト」や「番組を探す」を使って探せます。操作画面はテレビでの表示とリモコンでの操作に最適化されているので、迷わず操作可能です。
なお、4月1日現在においてスマートテレビ向けのサービスは試行(動作検証)という扱いです。本来、NHKプラスの利用には視聴契約とひも付いたID(アカウント)の登録が必要ですが(※3)、スマートテレビ向けサービスは6月30日までID登録なしで利用できます。
(※3)視聴契約1件当たり1つのIDが割り当てられます。1つのIDは最大5台のデバイスでの同時視聴に対応しています
スマートテレビ向けのNHKプラスは、Googleの「Android TV(Google TV)」とAmazonの「Fire OS」を搭載するスマートテレビとセットトップボックス(STB)を対象に“アプリ”として提供されます。
具体的には、以下の要件を満たすスマートテレビやセットトップボックスで利用できます。
Android TV版は、「Android TV 9」以降のOSを搭載するスマートテレビで稼働します。NHKが動作確認を行っているスマートテレビ/STBは以下の通りです(いずれもAndroid TVをプリインストールするモデルが対象です)。
Fire OS版は、Fire OS 6以降を搭載するFire TVシリーズのデバイスで稼働します。NHKが動作確認を行っているデバイスは以下の通りです。
アプリをインストールした後、利用を開始するには以下の手順を踏んでください。
(※4)送信したくない情報がある場合は「オプトアウトについて」を押して、送信したくない情報(3種類)のスイッチを切ってからプライバシーノーティスの画面に戻ってください
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