「万年筆」は文字に強弱などの表情を付けやすく、長く使っていくうちに使用者の手になじんだ書き味へと変わることから、根強い人気を持つ文房具です。
価格帯やデザインもさまざまですが、今回は中でも変わり種の、セーラー万年筆(SAILOR)"美しいカリグラフィーが楽しめる万年筆"「ハイエースネオクリア カリグラフィー(ペン幅1.5mm)」を使ってみました。
カリグラフィー(calligraphy)という言葉は、ギリシャ語の「kallos(美しい)」と「graphein(書く)」に由来しています。この意味通り、カリグラフィーは、より美しい文字を書く試みの結果生まれた書法です。ペン先の形状や角度などによってさまざまな書体があり、活版印刷のフォントのデザインなどにも影響を与えたとされています。
本体とキャップに加え、カードリッジインク(ブラック)3本、「はじめての書き方ガイド」が付属しています。
まずはインクをセットします。ペンを上向きにして、インクの透明になっている側をペンに差し込み、少し力を込めるとセットできます。
インクがじわじわとペン先に浸透しているのがわかるでしょうか。今回は付属のカードリッジインクを使いましたが、別売りのコンバーターを使えばボトルインクも使えるそうです。
さっそく線を引いてみたところ、するするとスムーズに書けました。
この万年筆はペン先が平らになっています。おそらくそれこそが入りと抜きが鋭い独特の線を引ける秘密でしょう。ガイドブックによると、ペン先を「水平な線に対し常に45度」にするのが上手く書くコツだそうです(※書体によって異なる)。
せっかくなので、ガイドブックに載っていた「エクレクティック・テキスト(Eclectic Text)」という書体に挑戦してみました。もちろん筆者はカリグラフィー初心者なので、ワクワクしつつ、緊張もありつつ書きました。感想は「難しいけど楽しい!」です。
A〜Zまでを大文字で書いてみましたが、なんともぎこちない様子になってしまいました。これはコツを掴むのに時間がかかりそうです。少し肩の力を抜いて書くとよいかもしれません。
さらにこの後、調子に乗って小文字にも挑戦しました。何を書くか迷ったので、ひとまず「memento mori」と書いてみました。カリグラフィーで書くだけで、一気にそれらしい雰囲気が出てきた気がします。
以上、「ハイエースネオクリア カリグラフィー」を使ってカリグラフィーに挑戦してみました。電子化が進んでいる昨今ですが、ついつい手書きでメモや手紙を書きたくなってしまうような製品でした。コンバーターを使えばお好みのインクを使用できる点も嬉しいですね。ペン幅は2mm、1.5mm、1mmの3種類。Amazonでの販売価格は1900円前後と、値段も非常にリーズナブルです。
※商品の情報は購入時点(2022年6月)のものです
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