肌寒さを感じる日が増え、そろそろ暖房器具を準備しようかな……と考えている人も多いはず。本格的な寒さに備えて、「セラミックファンヒーター」を用意しておくのはいかがでしょうか?
電源さえあれば、リビングはもちろん、脱衣所や洗面所、トイレなどエアコンを設置しにくい場所でも、セラミックファンヒーターなら手軽に設置できます。また、石油ストーブとは違い、燃料を必要とせず、使用時の臭いが気にならないのもうれしいポイントです。
速暖性が高く、家から帰ってきてすぐに温まれるのも魅力の1つ。今回は、そんなセラミックファンヒーターの選び方を解説し、8畳程度までのお部屋に対応しているおすすめモデルを紹介します。
フリーライターとして、家電、家具、アニメ等の記事を担当。大学時代から小説や脚本などの創作活動にはまり、脚本では『第33回シナリオS1グランプリ』にて奨励賞を受賞、小説では『自殺が存在しない国』(幻冬舎)を出版。なんでも書ける物書きの万事屋みたいなものを目指して活動中。最近はボクシングをやりはじめ、体重が8kg近く落ちて少し動きやすくなってきました。好きなのものは、アニメ、映画、小説、ボクシング、人間観察。好きな数字は「0」。Twitter:@kirimachannel
お部屋を十分に温められるのか確認するために、まずは「適用畳数」に注目しましょう。基本的には、お部屋の広さよりも広めの適用畳数が記載されているものがおすすめです。例えば、お部屋の広さが7畳なら適用畳数8畳以上のモデルが良いと言えます。
ただし、同じ製品でも設置する部屋の構造によって、適用畳数は変化するので注意しましょう。例えば、「木造和室6畳・プレハブ洋室10畳まで」のように表記されることがあります。このように、構造によって温まり具合が変わるため、お部屋の構造について頭に置いた上で、適用畳数をチェックするようにしてくださいね。
ちなみに、製品によっては適用畳数が記載されていないこともあります。その場合は、ワット(W)数に目を向けてみましょう。
ワット数が高いモデルはヒーターのパワーも強く、より広い範囲を温めることができます。8畳以上のお部屋を温める場合は、1200W程度のパワーが必要になります。
暖房器具を使っていると、お部屋の乾燥が気になることもありますよね。乾燥対策を行う場合は、別個で加湿器を買うのも良いですが、加湿機能付きのセラミックファンヒーターを使ってみるのも1つの手です。
暖房と加湿を同時に行えるため、お部屋を温めながら潤いをキープできます。ただし、同じ製品でも「暖房6畳・加湿8.5畳」のように、暖房と加湿で適用畳数が異なることもあるので注意が必要です。加湿は十分にできるけど、暖房機能がいまいちということもあり得るので、両方ともチェックしましょう。
また、製品によっては、「空気清浄機能」が付いていることもあります。お部屋を温めながら、空気中に漂う花粉やハウスダスト、カビ菌、アレル物質、嫌な臭い等を抑制できます。
中には、暖房・加湿・空気清浄のすべてがそろっている多機能モデルもあります。ただし、こうした機能が充実している製品は価格が高めなので、その点は注意が必要です。
なるべく電気代を節約したいという場合は、「人感センサー」の有無をチェックしましょう。この機能があれば、センサーで人を検知し、人がいるときは温風を出して、いなくなると自動的にオフになります。これなら無駄な運転を減らして、消費電力を抑えられます。
就寝時や起床時に使うなら、「タイマー機能」も役立ちます。眠る前に切タイマーを設定しておけば、1〜2時間後には自動で電源が切れます。逆に、起床時間に合わせて6〜8時間後に電源が入るよう、入りタイマーを設定するという使い方も可能です。
また、就寝時に使うなら、静音性も大事なチェックポイントになります。基本的に50dB以下であれば、あまり気にせずに使用できるでしょう。それでも音が気になるという音に敏感な方は、30dB前後まで動作音を抑えられる静音モード搭載のモデルがおすすめです。
デロンギの「セラミック タワー ファンヒーター TCH8993ERJS-BK」は、縦長のシャープなデザインが特徴的なモデル。1400Wの高い出力で、素早く強力にお部屋を温めることが可能です。お部屋の広さや状況に合わせて、弱(450W)・中(950W)・強(1400W)と出力を変えることもできます。
左右に45度ずつ動く首振り機能が使えるので、温風を満遍なく広範囲に届かせることができます。さらに、電力消費を約25%抑えられる「エコプラス運転モード」を搭載。うまく活用すれば、電気代の節約につながります。
30分〜24時間までのオン・オフ両方に対応したタイマー機能が付いています。リモコン付きなので、遠隔操作することも可能です。
シャープの「プラズマクラスター 加湿セラミックファンヒーター HX-PK12」は、暖房・加湿・空気清浄の3つの機能がそろっているモデル。1200Wのパワーで、暖気の上昇を抑えつつ足元からしっかり温めてくれます。
暖房の適用畳数は「木造和室6畳・コンクリート住宅8畳」で、加湿は「木造和室11畳・プレハブ洋室18畳」となっており、特に加湿能力に優れているのが特徴的です。
温度センサーと湿度センサーのWセンサーを搭載しており、快適な空間になるよう暖房と加湿を自動的に調節してくれます。
カビ菌やウイルス、臭い、静電気などを抑える「プラズマクラスター」は約6畳に対応。その他、傾いたときや転倒時に通電を自動停止する「二重安全転倒オフスイッチ」や、運転開始から8時間後に自動停止する「切り忘れ防止機能」など、安全装置も付いています。
アイリスオーヤマの「大風量加湿セラミックファンヒーター JKC125D1-W」は、暖房と加湿の2つの機能を備えたモデル。暖房は強モード(1250W)・弱モード(625W)・自動モードの3種類から、状況に合わせて選択できます。
速暖性に優れており、電源を入れてすぐにお部屋を温めることが可能です。2.5Lのタンクをセットすることで、加湿を行うこともできます。加湿にも自動モードがあり、一定の湿度になるよう自動的に調節してくれます。
人感センサーをオンにすれば、人の動きを感知して自動的に電源のオン・オフを切り替え、余計な電力消費を抑えます。その他、転倒時自動オフやチャイルドロックなどの安全装置が搭載されています。
山善の「セラミックファンヒーター DSF-KR122」は、暖房と空気清浄に対応したモデル。電源を入れてすぐに温まる速暖性を備えており、ターボモードを使えば素早く温風を広範囲に届けることができます。適用畳数は8畳が目安です。
弱・強・温風オフの温風切り替え、静音・ターボの風量切り替えに対応。静音モードにすれば運転音が抑えられるため、就寝時でも特に気にせず使用できるでしょう。タイマー機能は、1・2・4時間で設定できます。
抗菌、抗ウイルス、抗アレル物質、消臭の効果が期待できる「スミノエフレッシュフィルター」を搭載。お部屋を温めながら、空気をきれいにすることができます。その他、チャイルドロックや転倒時に電源がオフになる機能など、安全装置も付いています。
本体サイズが、約17.5(幅)×約37.1(高さ)×約19.2(奥行き)cmの比較的コンパクトなモデル。リビングはもちろん、トイレや脱衣所などにも設置しやすい製品です。サイズは小さめですが、約2mまで温風を届かせることができるパワフルさを持っています。
適用畳数は、断熱材の厚みが50mmの場合は「木造住宅約6畳・コンクリート住宅約8畳まで」となっています。暖房は、ターボモード(1200W)・標準モード(1000W)・静音モード(600W)の3モードから状況に合わせて選ぶことができます。
人の動きを感知して暖房のオン・オフを切り替える、人感センサーを搭載。人を感知しなくなってから自動オフになるまでの時間は、90秒・5分・10分から選択できます。その他、転倒時自動オフやチャイルドロックなどの安全装置も付いています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.