文筆家・深田久弥が選出した「日本百名山」は、今なお多くのハイカーが訪れる人気登山スポットで、それぞれに個性や見どころがたくさんあります。
今回は、地図アプリ・YAMAPを運営するヤマップが発表した「2022年に『登られた山』ランキング」の中から、全国の人気百名山をエリア別に5つピックアップ。あわせておすすめのギアも紹介します。どの山に登ろうか迷っている人は、参考にしてみてください!
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
標高1700mの「安達太良山(あだたらやま)」は、福島県にある日本百名山。活火山として知られており、標高が上がるに連れて高い木が少なくなり、開放的な山歩きが楽しめます。
特に、牛ノ背稜線から眺める沼ノ平噴火口跡は、火山ならではの壮大で荒々しい景色が楽しめる絶好のフォトスポット。火山ガスが噴出しているため入ることはできませんが、遠くから眺めるだけでも迫力があります。
火山ならではの景色が見られると同時に、紅葉の名所としても人気。紅葉シーズンである9月下旬から10月下旬にかけては、ツツジやナナカマドが赤色やオレンジ色に色づき、常緑植物の緑色と合わさって、絵の具のパレットのように鮮やかな情景が楽しめます。
登山道は比較的ゆるやかなところが多いため、初心者にも挑戦しやすいスポットです。火山と紅葉という、日本ならではの景色を堪能できる魅力たっぷりの安達太良山は、首都圏からもアクセス抜群。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
かつて「西の富士、東の筑波」とも呼ばれ、多くの人に親しまれてきた「筑波山」。山そのものが筑波山神社の御神体となっており、縁結びにご利益があるとされています。そんな筑波山は、関東エリアの「2022年に登られた山ランキング」で3位に輝いた人気スポットです。
2022年4月、ふもとの観光案内所がリニューアルされ、登山マップやパンフレットが入手できるほか、おしゃれなテラスで休憩できるなど、最近さらに登山を楽しみやすい環境が整ってきたため、今後ますます人気が高まるのではないかと言われています。
つくばエクスプレスの終着駅、つくば駅から登山口へはシャトルバスが運行しており、首都圏をはじめどこからでもアクセスが良いのも、人気を後押ししている理由。
ロープウェイやケーブルカーを使って中腹まで行くことができ、最短ルートだと登り40分、下り35分で山頂を往復できるため、お手軽に登山をしたい人や、登山を始めたばかりの人でも比較的無理なく登れます。
「立山」は、富山県に位置する北アルプスの山であり、日本百名山にも選ばれています。主峰である標高3003mの雄山、最高峰(標高3015m)の大汝山、鋭い岩が乱立した富士ノ折立の3つのピークからなり、古くから富士山や白山と合わせて日本三霊山として親しまれてきた人気のスポットです。
高原バスやトロリーバスの乗り換え地点となっており、レストランなども立ち並ぶ室堂ターミナルから雄山までは約2時間。北アルプスらしく、ゴロゴロとした岩場を登っていく箇所もありますが、標高に対して難易度は低めで、子供も挑戦しやすいスポットでもあるため、夏のハイシーズンを中心に多くの人でにぎわいます。
立山の魅力は、景色の素晴らしさ。室堂平や後立山連峰のほか、剱岳(つるぎだけ)や槍ヶ岳、穂高連峰など、北アルプスの山々がパノラマで望めます。さらに、運が良ければ天然記念物である雷鳥が見られることもあります。
「大山(だいせん)」は、鳥取県にある標高1729mの火山。他の山が連なっていない独立峰であり、見た目は富士山にとても似ています。そのため、旧国名である伯耆国(ほうきのくに)の名をとり、別名・伯耆富士とも呼ばれて親しまれてきたスポットです。
中国エリアの最高峰で周りに高い山がないため、山頂付近からの景色は最高! 晴れた日にはふもとの市街地や遠くの中海、島根半島まで見えます。さらに、雲海やご来光を眺めるのも楽しみ方の一つ。雪山登山も人気があるため、お正月にも多くの人が訪れます。
そんな魅力たっぷりの大山は、初心者向きの夏山登山コースを利用すれば、最短6時間で往復できる「難易度がちょうど良い山」なのも魅力の一つ。一般的に2500m付近と言われている森林限界(高い木が育たなくなる境界)が、大山では1300m付近。高山病などのリスクを抑えつつ、開放的な山歩きや高山植物鑑賞が楽しめます。
「くじゅう連山」は、大分県にある山々の総称で、九州本土最高峰(1791m)の中岳をはじめとした1700m級の山が含まれています。
6月初旬から中旬にかけて、連山に含まれる平治岳や大船山の斜面に鮮やかなピンク色のミヤマキリシマが咲き誇る風景が有名で、全国から多くの人が鑑賞に訪れます。ミヤマキリシマがこれほどまで山一面に広がる登山スポットは他にあまりなく、くじゅう連山ならではの景色といえます。
新緑や紅葉など、ミヤマキリシマの見頃時期以外にも美しい景色が楽しめるのもポイント。日本アルプスのように険しいところは少なく、比較的なだらかな道が多いため、初心者にもおすすめです。
標高が高いところは高い木が少なく、景色が開けているため、高山のような開放的な山歩きが楽しめます。大分の温泉巡りやドライブと合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
急坂のある山はトレッキングポールを使えば体の負担を軽減できておすすめ。混んでいる山ではサッと取り出せるものを使いましょう。
日帰りから小屋泊まで、幅広く使えるバックパック。背負いやすく、ポケットも豊富にあるので使い勝手も抜群です。
どのレベルの山でも備えておきたいヘッドランプ。650ルーメンで遠くまで照らせます。
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