老若男女を問わず人気を集め、もはや社会現象となった「ちいかわ」。最新グッズが発売されれば数秒で完売し、各種イベントのチケットも争奪戦の様相……。キャラクターのかわいらしさも、ちいかわ人気の要因ですが、その真の魅力は原作漫画ストーリーの「深さ」とも言えます。
ちいかわの原作はX(旧ツイッター)にて作者のナガノ先生が連載する漫画ですが、原作ストーリーをじっくり楽しむには、紙のコミックスで読むのもおすすめです。今回は「ちいかわ」をより深く楽しめる4巻〜最新6巻の見どころとその「特装版」の付録について紹介します。
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
「ちいかわ」はイラストレーター・漫画家のナガノ氏による漫画作品。2020年よりXにて連載されており、2021年には単行本化、2022年にはテレビアニメ化されました。また、さまざまな企業やブランドとのコラボレーションアイテムも展開し、多方面で話題を集めています。
ちいかわのコミックスは、講談社から発売されており、最新刊である第6巻が2023年12月21日に発売されました。各巻とも、コミックス本体だけの「通常版」と、付録がついた「特装版」が販売されています。特装版は限定版ではないので、現在でも各巻ともに一般の書店やAmazonなどのECサイトで入手できます。
コミックスの内容は、ナガノ先生のWeb連載を再構成したものですが、コミックスでしか読めない描きおろしのお話も掲載されています。ちいかわワールドにハマり始めた人、キャラクターは好きだけど原作を読んでない人、そしてWeb連載だけで読んでいた人、全てのちいかわファンにぜひ読んでほしいのがコミックス版なのです。第6巻の発売を機に、全巻そろえて一気読みすれば、ちいかわのことがもっと好きになるでしょう。
2022年7月22日に発売した第4巻は、二日酔いに悩むヘビードランカー「くりまんじゅう」が表紙です。3巻で数々の挫折や苦悩を乗り越えた(?)ちいかわたちが、けなげな大活躍を果たすエピソードが満載の1冊です。
メインとなるのは「パジャマパーティーズ」編。第3巻で登場したダンスグループのパジャマパーティーズのメンバーがイベントを前にしてさらわれてしまい、なかよしトリオはその代理に悪戦苦闘。そして、さらわれたメンバーの救出に挑みます。そのほか、ちいかわとハチワレの友情の思い出アイテム「ほめられリボン」のエピソード、怪しい木彫り人形でなかよしトリオが妖精になってしまう「ちいかわの夢」編など、やはり見どころは満載です。
描きおろしエピソードは、「お酒の資格」を持つヘビードランカーのくりまんじゅうが、必死で資格の勉強をしていたころを回想するお話。また、鎧さんがちいかわたちのピンチを救うエピソードも、普段は直接手を出さない鎧さんの勇猛な姿が見れる話として貴重でしょう。
特装版の付録は「なんか小さくてためになる豆本」。ちいかわの登場キャラクターを紹介する「豆ずかん」となっており、本編中では明かされないキャラクターの名前が記載されている、貴重なアイテムとなっています。
ちいかわ第4巻・特装版の定価は2420円(税込、以下同)、通常版の定価は1210円となっています。
2023年01月23日に発売した第5巻は、お騒がせキャラのモモンガが表紙です。ちなみに、各巻とも表紙に選ばれたキャラのイメージカラーがバックになっているのもうれしいポイントで、コミックスをそのまま部屋に飾ってもかわいいですよ。
5巻のメインとなるストーリーは「プリズン」編。ちいかわたちなかよしトリオは、サイクロプス(ギリシャ神話に登場する巨人)のような見た目とは裏腹に温厚な性格の「オデ」とともにゴブリンにつかまってしまいます。その牢獄生活と脱出劇が楽しくて爽快(?)です。また、なかよしトリオの中身が入れ替わってしまう「スロット」編、ちいかわが同じ日々をループしてしまう「黒い流れ星」編など、引き続き繰り広げられるハードなエピソードにハラハラドキドキ間違いなしです。
描きおろしエピソードはオデのその後を描くもので、つかまってしまったモモンガとのかみ合わない会話が楽しいお話です。
特装版の付録は「なんか書けて遊べるレターブック」。作中のシーンなどがデザインされたレターブックで、かなりのボリュームがあります。どのページもかわいくて美しく、便箋として使うよりも、画集のような感覚で楽しむのがおすすめかもしれません。ちいかわ第5巻・特装版の定価は2530円、通常版の定価は1210円となっています。
第6巻は、2023年12月21日に待望の発売となった最新刊です。アニメでも登場を果たしたシーサーが表紙。いつも弱々しいちいかわが勇気を振り絞り、ピンチをくぐり抜けていくホラーエピソード「拾魔」編をクライマックスとする1冊です。
また、ちいかわ族の食生活を支える「湧きドコロ」が枯れてしまい、ちいかわとハチワレが怠け者のモモンガに労働の価値を教える「枯れた」編は、湧きドコロの謎に迫る、ダークな長編となっています。そのほか、熱を出してしまったシーサーをちいかわとハチワレが看病する「シーサー」編など、読み応えのあるエピソードが満載です。
描きおろしは5巻に引き続いて、オデの後日談などが収録されています。オデはナガノ先生のお気に入りキャラのようですね。特装版の付録は豪華な装丁の「なんか光ってて旅したくなるご朱印帳」です。ちいかわ第6巻・特装版の定価は3300円、通常版の定価は1210円となっています。
ちなみに6巻の発売を記念したイベントも開催されます。東京都文京区の大本山・護国寺で、2024年1月9日〜2月12日の約1カ月間、「護国寺×ちいかわご朱印イベント」が開催され、特装版付録のご朱印帳に「ちいかわ印」を押してもらえます。
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