スポーツ映画は、ドキドキハラハラするだけでなく、ストーリー展開によって胸が熱くなるシーンもたくさんあります。
とくにボクシング映画は、目を見張るような激しいシーンがあり、そうしたシーンを演じるための役者さんの身体作りや役作りも見どころの1つです。今回は、Amazonプライムで視聴できる「しびれる展開のボクシング映画」を紹介します。
エンタメ全般が好きなライターです。ドラマや映画、アニメなど日本の作品が得意ですが、色々な国の作品も観ます。特に演技に注目して作品を観たり、記事を書いたりしています。
また、目標にしていた海外での生活も実現中。数年間は日本と海外での生活を楽しみつつ、現地のエンタメに触れるのが目標です。
『ケイコ 目を澄ませて』は、元プロボクサーである小笠原恵子さんの自伝『負けないで!』を原案として、映画化された作品です。小笠原さんは耳が聞こえませんが、2013年までに4戦を戦いました。
『君の鳥はうたえる』(2017)、『夜明けのすべて』(2024)などの監督を務めた三宅唱さんが本作でも監督を務め、聴覚障害者である主人公・ケイコを岸井ゆきのさんが演じました。
岸井さんは、本作への出演で第46回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞しており、演技においても高い評価を得ました。
岸井さんは劇中で手話を使いこなしている他、ボクサーとしての練習場面や、激しいシーンにも挑みました。岸井さんの他の作品で見るような小柄でかわいらしい印象は封印し、見たことのない表情を見せています。
本編が1時間40分程度と、映画の中でも比較的見やすく、家で見ても集中が途切れにくい尺といえるでしょう。何より、見始めるとその世界観に浸ってしまいます。静かな夜に、じっくりと向き合って見たい作品です。
『BLUE/ブルー』は、監督である吉田恵輔さんが8年の構想期間を経て、自身のボクシング経験を活かして執筆した脚本で映画化しています。30年以上のボクシング経験から、吉田さん自身が殺陣の指導も行ったそうです。
主演は松山ケンイチさんと東出昌大さん。試合に勝てない瓜田(松山さん)と、瓜田の誘いでボクシングを始めた後輩、小川(東出さん)を中心とした物語です。
2人の鍛え上げた筋肉とボクシングシーンは、作品のためのハードな準備を思わせるような身のこなしです。厳しい世界であるにも関わらず、ずっと見ていたいような、映画が終わってもまだ続きを知りたくなるような作品に仕上がっています。
松山ケンイチさんと東出昌大さんは、本作の前に映画『聖の青春』(2016)でも共演しています。こちらは将棋を題材にした作品ですが、両作品とも2人の演技が光っており、いずれもバディ感を楽しめます。気になる人は『BLUE/ブルー』、『聖の青春』を両方見て2人の演技や雰囲気を比べながら楽しむのもよいかもしれません。
ボクシング映画といえば、その詳細を知らずとも『ロッキー』シリーズを思い浮かべる人が多いでしょう。印象的なテーマソングは、知らない人はいないだろうというほど有名です。
最新の映画では、『ロッキー』シリーズから派生した『クリード』シリーズを楽しむことができます。Amazonプライム・ビデオでも、2023年公開の『クリード 過去の逆襲』を見ることができます。
『クリード』シリーズは、ロッキーのライバルであったアポロ・クリードの息子、アドニス・ジョンソンを主人公にした新たな物語です。
『クリード 過去の逆襲』はシリーズ3作目で、『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)、『クリード 炎の宿敵』(2018)があります。もちろんシリーズを続けて見る方が、ストーリーも理解しやすくおすすめですが、まず最新作の『クリード 過去の逆襲』から雰囲気を確かめ、“アツい物語”を知ってみるのもよいでしょう。日本映画とは違うボクシングのファイトシーンとその迫力をぜひ味わってみてください。
邦画、洋画に限らず定期的に制作される「ボクシング映画」。息をのむ展開と試合シーンこそ、ボクシング映画の魅力です。
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