この秋冬シーズン、ワークマンは「X Shelter(エックスシェルター)」という名の画期的な新素材を開発し、同素材を使用した8種類の製品をラインアップしました。
本記事では、エックスシェルターについての概要や、エックスシェルターシリーズで最も防寒性に優れた「エックスシェルター断熱防水防寒ジャケット」の詳細について解説します。
Fav-Log編集部アウトドアファッション担当
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ワークマンは8月26日に行われた秋冬新製品発表会で、新素材を使用した「X Shelter(エックスシェルター)」シリーズ8品目を初披露しました。
テレビ放送されたほか、招待されたメディアやクリエイターがSNSで紹介したこともあり、オンラインストアでの予約販売分(総数2万点)がわずか4日間で完売してしまいました。
エックスシェルターとは、特殊断熱シートと吸光&吸湿発熱わたを組み合わせた新素材の名称で、家屋の断熱材にヒントを得て開発されたとのこと。軽量な上に抗菌・防臭効果があり、さらに5000g/平方メートル/24hもの透湿性も持ち合わせています。
これまでにも「フュージョンダウン」「ブラックアルミ」「グラフェン中わた」といった独自素材で暖かさを追求してきたワークマン。それらとエックスシェルターとの根本的な違いは、ただ暖かいだけでなく、気温差に対応しやすいことです。
例えば、気温が低い外から暖房の効いた電車に乗り込んだ際、急に周囲の温度が上がって衣服内が極端に暑く感じることがあります。しかしエックスシェルターなら、特殊断熱シートが外部環境を無効化し、高い透湿性により蒸れも軽減してくれます。
今回紹介するのは「エックスシェルター断熱防水防寒ジャケット」。販売価格は5800円(税込、以下同)です。今シーズンからワークマンは防寒性を5段階で格付けしており、この製品は最高レベルのグレード5を獲得しています。
発熱わたがたっぷりと使われていますが、見た目のボリューム感から受ける印象とは裏腹に、持ってみると軽量なことに驚かされます。
使われているポリエステルの表地は、耐水圧1万5000mm、透湿度3万g/平方メートル/24hというハイスペックなもので、縫い代はシームテープ処理されているほか、表面には耐久撥水加工が施されています。
加えて、前合わせだけでなく前身頃のポケットも全て止水ファスナーを使うなど、防水性に関してはかなりレベルの高いつくりとなっています。
防寒ジャケットは、いくら生地や中わたの保温力が高くても、隙間風が入ってくるようなつくりではその能力を生かし切れません。本製品は、その点においても抜かりはありません。
フードには中わたをたっぷり使用しており、スピンドルを絞ることで隙間風をシャットアウトします。
また、シュラフから着想を得たネックバッフルを搭載しており、首元からの冷気にもしっかり対応します。袖口もタイトに絞ることができ、隙間風を防ぎます。
収納力が高いことも見逃せません。ポケットは内外合わせて6カ所あり、前身頃の手差しポケットは微起毛裏地によるハンドウォーマー仕様となっています。
また内ポケットには、衣服内の温度を確認できるサーモメーターが設けられています。衣服内の快適温度は31〜33度と言われていますので、購入した方はぜひこのサーモメーターでチェックしてみてください。
9月に入ったものの厳しい暑さが続いており、まだ日常生活で防寒性を確かめることはできていません。しかし、新製品発表会では冷凍室を使用してのマイナス20度の環境で体験することができ、そこでは全くといって良いほど寒さを感じませんでした(感じ方には個人差があります)。
また、エックスシェルターシリーズは日本赤十字看護大学附属災害救護研究所の協力も得て開発されており、厳冬期に日本赤十字のスタッフが実際に着用しています。
そのスタッフの方々から、従来の防寒着と比べて軽量かつ保温性に優れているとの好評価を得ていることから、かなり期待できると言って良いでしょう。
なお冒頭に「予約販売分2万点が4日で完売」と書きましたが、9月に入ってから通常販売分が順次店舗に入荷していますので、まだ入手できる可能性は高いです。欲しい方はぜひ早めにチェックしてみてください。
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