オフィススタイルのカジュアル化が進む昨今。近年では「スーツにスニーカー」といった着こなしも、かなり一般的になってきました。
とはいえ、オーセンティックな革靴を履きたい場面が存在するのも確かです。そこで今回は2記事にわたり、普段使いに最適な価格帯(3万円台)の定番レザーシューズをピックアップ。その魅力を紹介します。
物欲紳士
物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。
普段使い(+α)向けの革靴選びのポイントは、まずリピート買いが可能な、定番のモデルから選ぶことです。
各ブランドには多くのユーザーから高い支持を受け、指名買いされる製品が存在します。定評のあるモデルは高い完成度を誇るだけでなく、買い換えが必要となった際に、同型モデルを購入できる可能性が高いのも魅力です。入手性も高いので、新たに製品を選び直す手間を省くことができるでしょう。
用途や、自分の足の特徴に合ったモデルを選ぶことも重要です。一口に「定番の革靴」と言っても、“革靴らしさ”を味わえるモデルから現代的な機能性が見どころの製品まで、さまざまなモデルが存在します。定番製品の特徴を把握した上で、自分に合ったモデルを選ぶことで、良い革靴選びができるでしょう。
以下では、3万円台の定番レザーシューズの中から、正式な場にもぴったりな品格を備えた逸品をピックアップ。その見どころを紹介します。
国産シューズのリーディングブランドである「リーガル」からは、バランスの良い外観と、歩行のしやすさで人気の1足を紹介します。
「811R」は、リーガルのドレスモデルの中で屈指の人気を誇るモデルです。靴ひもの取り付け部(レースステイ)が甲革と一体化し、爪先に直線状の切り替えが配された、いわゆる内羽根式ストレートチップと呼ばれるスタイル。冠婚葬祭での着用にも最適なスタイルです。
爪先の形状は、程よい丸みが目を引くラウンドトゥ。先端の跳ね上がり(トゥスプリング)が大きく取られた先端形状も、外観上のポイントとなっています。適度に快活な印象で、幅広い年齢層にマッチする外観です。
製法はセミマッケイ式、底材は合成ゴム製です。軽量さと耐候性、足なじみの良さが特徴です。前述したトゥスプリングの形状も、スムーズな歩行に寄与するポイント。歩行のしやすさも、811Rの人気の秘密です。
フォーマルさとアクティブさを兼ね備えた外観と、歩行性の高さが魅力の1足です。足幅はEE、日本製、色は黒とダークブラウンの2色展開です。公式サイトでの販売価格は2万9700円(税込み、以下同)です。
別型番にて、シンプルな印象のプレーントゥのデザインも用意されています。
「スコッチグレイン」は、1964年から続く国産の靴ブランド。古くから皮革産業が盛んな東京の墨田区で、現在も一貫生産されています。「アシュランス」は、そんな同ブランドの中核ともいえるシリーズです。
「3520」は、爪先部などに穴飾りが配された、セミブローグと呼ばれるスタイルの1足です。適度に装飾的なので、ビジネススーツとの相性は特に良好。足元に華やかさを添えてくれます。
製法はグッドイヤーウェルト式。靴底の交換が可能で、耐久性に優れた構造です。底材には、本革とゴムを組み合わせたノンスリップレザーソールを採用。革底の利点である屈曲性に、ゴム底の強みであるグリップ性がプラスされています。伝統的な革靴らしさをベースとして、実用性が高められた仕様です。
公式サイトでの販売価格は3万9600円。手の込んだ構造の日本製モデルながら、3万円台で入手できるコスパの高さもうれしい1足です。足幅はEEE、日本製です。
別型番にて、プレーントゥやストレートチップなどの各種デザインのモデルが用意されています。
ジャランスリウァヤ (Jalan Sriwijaya) は、インドネシア発の靴ブランド。ハイグレードな素材と高度な職人技を用いて製造された靴を、低価格で提供していることで人気のブランドです。
「98321」は、同ブランドで屈指の人気を誇る1足です。スタイルはフォーマルなストレートチップ。適度にボリュームがありながら、野暮ったさとは無縁な外観で、エレガントな印象に仕上がっています。
甲革には、ハイグレードなカーフレザーを使用。底材には英国産のダイナイトソール(ラバーソール)を使用しています。屈曲性とグリップ力、耐摩耗性を兼ね備えた底材です。製法には、俗に「九分仕立て」と呼ばれるハンドウェルテッド・グッドイヤー製法を採用。底付け(靴底を取り付ける工程)の多くにハンドメイドの技法を取り入れた、大変手間のかかる製法です。この手法を取り入れることでより屈曲性の高い本体構造とすることが可能で、耐久性と足なじみの良さとを両立させています。
普遍性のある外観と職人の技術力、コスパの高さが光る1足です。公式サイトでの販売価格は3万9600円。足幅はE、インドネシア製です。別型番にて、同木型でデザインが異なるモデルも用意されています。
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