オフィススタイルのカジュアル化が進む昨今。カジュアルさと品格とを兼ね備えたスラックスやチノパンは、幅広いシーンで着用できる有能なアイテムです。
ここでは、伝統的なスタイルに現代性をプラスした注目のボトムスの中から、「リーバイス スタプレスト」の現行モデルをレビュー。その見どころをご紹介します。
物欲紳士
物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。
「スタプレスト」(Sta-Prest) は、1964年に登場。リーバイスのノンデニムパンツを代表する名作です。防シワ加工を施したツイル生地に、耐久性の高いパーマネントプレスを施すことで、洗濯を繰り返しても“ちゃんと感”を維持できるボトムスを実現。その実用性の高さから、当時のアイビーファッションの愛好家を中心に、絶大な人気を博しました。
今回レビューする「スタプレスト XXチノ ストレート」は、そんなスタプレストの伝統を受け継ぐ1本です。ヴィンテージモデルではデニムパンツ的な5ポケットデザインの印象も強いスタプレストですが、本モデルはセンタークリースと好相性な、スラックスのスタイルを採用。太すぎず細すぎずの中庸的なシルエットで、休日だけでなくビジネスシーンでの着用も可能なデザインです。現行のリーバイスのボトムスでは、最も“きれいめ”なモデルと言えるかもしれません。
今回セレクトした「ハーベストゴールド」色は、実った麦畑を連想させる定番カラー。チノパンで最も一般的な「ベージュ」よりも、やや茶色がかった色味です。いわゆる「ビジカジ向けチノパン」と比較すると、カラーリングの面ではややカジュアル。そんなところも、質実剛健なワークウェアから出発したリーバイスらしさかもしれません。
外観的には右腰部にウォッチポケットを備えない、いわゆる「4ポケット」のスタイル。ですが右側フロントポケットの内側は、ジップ式の隠しポケットとなっています。鍵やコイン、ライターなどの収納に便利。収納力の面でも、十分な実用性を備えています。
実際に着用すると、生地の肌触りは柔らかで履き心地も良好です。素材は「ストレッチ」とはうたわれてはいないものの適度な伸縮性が感じられ、窮屈さとは無縁です。スタプレストらしい実用性の高さに加え、現代的な履き心地も備えた1本に仕上がっていると感じました。実売価格は1万円前後からとなっています。
「スタプレスト XXチノ ストレート」を用いた着こなしもチェックしてみましょう。まずご紹介するのは、黒のニットポロにビットローファーを合わせた、シンプル系のカジュアルコーデ。落ち着きのあるスラックスパンツなので、ニットポロとの相性は良好です。トップスの色を選ばない点も優秀で、幅広い装いに対応可能な着回し力を誇ります。
「着回し力」と言えば、ビジネスの装いにも対応できる点も魅力です。例えば、定番のネイビージャケットを基調としたコーデ。シルエットもきれいなので、ジャケットと組み合わせても、違和感なく着こなせます。オフィスでの服装で困った際に、頼りになる1本になってくれるはずです。
今回は2記事にわたって、米国発祥のワークウェアブランド、ディッキーズとリーバイスの現行モデルをレビューしました。
ディッキーズの名作「874」をベースに、今日的なシルエットと機能性を取り入れた「D-2874」と、カーゴパンツ版の「D-2875」。そして本記事でレビューした「スタプレスト XXチノ ストレート」。両者ともに、銘品のアイコニックな要素を残しつつ、現代のウェアらしい機能性を取り入れ、良好なコスパも実現した製品でした。普段履きできるボトムスを探している人はぜひチェックしてみてください。
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