仕事が忙しくなると、作り置きや冷凍食品に頼る機会が増えるもの。筆者は長年1人暮らし用の容量約137Lの小型冷蔵庫を使っていましたが、すぐにパンパンになってしまい不便を感じていました。
そんなときに出会ったのが、パナソニックの「NR-C37ES2」。スリムなのに大容量、そしてシンプルでインテリアになじむデザインが魅力というモデルです。今回は、実際に使って感じたリアルな使い心地をレビューします。
立山 亜樹
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員の経験を活かし、登山やキャンプをはじめとしたアウトドアアイテムから、日常を便利にする生活グッズ、仕事の効率を高めるビジネスツールや最新ガジェットまで、幅広いアイテムのレビューを執筆。自身の体験をベースに、実際に使って感じたリアルな視点で、読者が「これ欲しい!」と思えるような情報をお届けします。
筆者の自宅は1Kでキッチンも決して広くありません。そのため冷蔵庫を選ぶ際に一番重視したのは「サイズ感」でした。容量が大きいモデルが欲しいものの、大型冷蔵庫は奥行きや幅が65cmを超えるものが多く、圧迫感が出そうなのが気がかりでした。
そんな中「NR-C37ES2」は容量約365Lと大容量でありながら、奥行と幅がそれぞれ約60cmというスリム設計。容量301〜400Lクラスでは業界トップクラスの薄型サイズとのことです。
実際に設置してみると、シンクからのはみ出しも少なく、キッチンの動線をしっかり確保できました。ドアを開けても邪魔にならず、「ちょうどいいサイズ」だと実感しています。
1〜2人暮らしには十分すぎるほどの容量で、週末にまとめ買いをしてもスペースに余裕があり、冷凍食品や作り置きのストックもラクラク。冷蔵庫の奥まで見える構造も使いやすいポイントです。
家電を選ぶうえで、見た目の美しさも妥協したくないポイント。本製品は、無駄のないフラットデザインで空間に自然に溶け込みます。筆者が選んだカラーはマットベージュ。主張しすぎず、キッチン全体が柔らかい雰囲気にまとまりました。金属質の光沢がないため、生活感が出にくくインテリアにもマッチします。
さらに、パネル表面は指紋が付きにくく、毎日の拭き掃除も簡単です。冷蔵庫の外観は「実用的すぎておしゃれじゃない」と思いがちですが、このモデルはまるで家具のようにスタイリッシュ。家電感を抑えたデザインを求めている人にぴったりです。
実際に使って感動したのが、下段にある「シャキシャキ野菜室」。この野菜室には「モイスチャーコントロールフィルター」と「保鮮プレート」が搭載されており、湿度を適切に保ちながら野菜の水分を逃がさない構造になっています。特に葉物野菜の鮮度が長持ちし、1週間経ってもシャキッとした食感が残っていました。
野菜室の容量は約81Lと大きく、キャベツや白菜などのかさばる野菜も余裕で収納可能。2Lペットボトルやお米の袋まで入れられるほどの広さです。
この野菜室は真ん中ではなく下段に配置されているため、重い野菜の出し入れも腰に負担をかけずに行えるのがうれしいポイント。急速冷凍機能や自動製氷機も付いており、日常使いには十分な機能性を備えています。
一方で、同シリーズの上位タイプと比べると、搭載機能は必要最小限。例えば、パナソニック独自の「ナノイー」機能(除菌・脱臭)や、食品を半冷凍状態で保存できる「微凍結パーシャル」は非搭載です。また右開きと左開きは選べますが、両開きには対応していないため、設置場所によっては使いにくい場合があります。
ただし、上位機種は17万円前後と価格が上がるため、公式価格13万8600円(税込)のこのモデルは価格重視派には非常に魅力的。冷蔵・冷凍・野菜室の基本性能はしっかりしており、「特別な機能はいらないけれど、容量とデザインにはこだわりたい」という人には最適なバランスの1台です。
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