ネットショッピングの一般化や、出前サービスなどの充実とともに、宅配の利用機会が増えた人も少なくないでしょう。宅配をよく利用する人にとって便利なのが、不在時でも荷物を受け取れる「宅配ボックス」です。
今回は、宅配ボックスを選ぶ際のポイントをまとめました。
森坂光郎
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
宅配ボックスは、玄関先などに設置して、不在時の宅配物の受け取りに使えるアイテム。ネットショッピングやネットスーパーの利用が激増している昨今では、これがあると非常に便利です。自宅に誰もいないことの多い、1人暮らしや共働き夫婦などでも、不在時に安心して荷物を受け取れます。
最近ではリモートワークも多くなり、自宅に誰もいないことは少ないという家庭も増えていますが、ちょっとコンビニに出かける際、あるいはトイレや入浴の最中など、タイミング悪く荷物を受け取れないケースは意外と多いものです。そのようなシーンを想定すると、在宅時間が長い家庭でも宅配ボックスはあった方が便利です。
また「置き配指定」で玄関先への直置きを指定できるケースも一般化してきましたが、置き配で玄関先に届けられた荷物が盗難の被害にあうようなケースも増えています。安全対策を強化するために、宅配ボックスの導入は有効な手段の1つと言えるでしょう。
宅配ボックスにはいくつかのタイプがあるので、よく受け取る荷物の大きさや種類、自宅の状況などによって最適なものを選びたいところです。
最も手軽で安価なものとしては、折りたたみタイプのものがあります。普段は玄関内などで保管し、宅配物を受け取るときにのみ玄関先に設置できます。防犯用のダイヤルロックや、ドアなどにくくり付けられるワイヤーなどを利用できるものもあり、簡単な作りながらも防犯対策ができます。
次に手軽なのはコンテナ型のものです。ポリプロピレンなどの材質でできた比較的軽量なもので、折りたたみタイプよりも丈夫。また水洗いができるのもうれしいポイントです。こちらの場合も、鍵やワイヤーを使った防犯対策ができるものを選ぶと安心でしょう。
本格的なものを選ぶのであれば、金属製の据え置き型がおすすめです。容量の大きなものが多く、盗難されにくいのが大きな特徴です。埋め込み施工など、安全性の高い設置方法に対応したものもあり、予算や設置場所に問題がなければ、候補に入れておきたいものです。新たに家を建てる場合などには、玄関に埋め込むタイプの宅配ボックスもあるので、覚えておくとよいでしょう。
宅配ボックスを選ぶ際に、容量やタイプ以外にも確認しておきたいポイントがいくつかあります。まず、折りたたみ型やコンテナ型の場合、盗難防止用の鍵やワイヤーが付属しているかどうかを確認しておく必要があります。また、それらが付属していても、心もとないものであれば、別途、より安全性の高い鍵やワイヤーを用意するとよいでしょう。
据え置き型であれば、さまざまな機能があるので、必要に応じて確認しておきましょう。最近注目されている機能としては、複数の荷物を受け取れるよう、受付口を複数備えたものが人気のようです。折りたたみ型やコンテナ型であれば、安価なので複数用意して、重ね置きしてもよさそうですね。
あると便利な機能としては、受領印に対応する機能です。簡単なものでは、扉内に印鑑ケースや印鑑ホルダーなどを備えたものがあり、配達員に押してもらうことができます。中には、伝票差込口といったものを備え、自動で押印できるモデルもあります。
屋外に設置するものなので、防水性なども確認しておきたいポイントです。また、目立つ位置に設置するので、玄関先の雰囲気に合ったデザインやカラーのものを選ぶとよいでしょう。
マンションやアパートなど、宅配ボックスが設置できない場合、特に共用玄関にオートロックが使用されている場合は、どのように荷物を受け取ればよいでしょうか。
ポピュラーな解決策としては、コンビニ受け取りを指定するという方法があります。筆者もオートロックの住まいが長かったので、基本的にはコンビニ受け取りを利用していました。
最近では、オープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」や、Amazonの「Amazonロッカー」が増えているので、そちらを利用すれば対面の煩わしさもなく荷物を受領できます。
なお、オートロックの集合住宅で、どうしても宅配ボックスを使用したい場合は、大家さんに相談することになると思います。その際には「Amazon Key」の採用を提案してみるのもよいかもしれません。Amazon Keyは、既存システムに後付け可能な、宅配業者用のオートロック解除システムです。初期費用・月額利用料が無料と手軽に導入できるようになっているので、大掛かりな集合住宅専用の宅配ボックスの新規導入よりも、大家さんを説得しやすいのではないでしょうか。
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