料理中にあると便利なスライサーやおろし器。野菜を手早く均一に仕上げられる反面、「指を切りそうで怖い」「ネイルが削れたことがある」という理由で、どこか緊張しながら使っている人も多いのではないでしょうか。
筆者もその一人で、特に食材が小さくなってくる終盤は、恐怖心が勝ってしまい、結局包丁に持ち替えることがしばしばありました。
そんな悩みを解消してくれたのが、ダイソーの「スライサークリップ」。110円(税込)という手に取りやすい価格ながら、使ってみると想像以上に実用的で、安全性も高いアイテムでした。
今回は、実際に調理で使って感じたメリットと気になる点を、正直にレビューします。
立山 亜樹
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員の経験を活かし、登山やキャンプをはじめとしたアウトドアアイテムから、日常を便利にする生活グッズ、仕事の効率を高めるビジネスツールや最新ガジェットまで、幅広いアイテムのレビューを執筆。自身の体験をベースに、実際に使って感じたリアルな視点で、読者が「これ欲しい!」と思えるような情報をお届けします。
ダイソーの「スライサークリップ」は、スライサーやおろし器を使う際に食材を挟み、指先を刃から守るための補助アイテムです。
最大の特徴は、グリップの内側にびっしりと付いた突起。突起部分で食材を挟み込む構造になっているため、調理中に指で食材を押さえる必要がなく、スライスやおろし作業を行えます。
これが想像以上に心強く、刃の近くに指がいかないだけで、調理中の緊張感がかなり軽減されました。
特に、ジャガイモや玉ねぎなど、持ちづらい食材で効果を実感。ネイルアートが削れる心配もなくなり、安心して使い切れるのがうれしいポイントです。
子どもと一緒に料理をするときにも、こうしたガードがあるだけで安心感が違うのではないかと感じました。
安全グッズというと「守るだけで使いにくい」というイメージを持ちがちですが、スライサークリップは安定感の面でも優秀です。内側の突起が食材にしっかり食い込むため、スライス中にズレにくく、手元がぶれにくい設計になっています。
実際にジャガイモを挟んで試してみると、丸い形状ゆえに転がってしまうこともありましたが、それでも指で直接押さえるよりは圧倒的に安心。きゅうりやにんじん、大根などの長細い野菜では特に使いやすく、安定感がぐっと増します。
また、内側のくぼみが手にフィットし、力を入れやすいのもポイント。最初から最後まで使わなくても、半分ほどスライスしてからクリップを使う、という併用スタイルもおすすめです。使い終わったら、フックに掛けて乾かせるシンプルな形状も気に入っています。
便利なスライサークリップですが、もちろん万能ではありません。気になる点としてまず挙げたいのが、丸い食材との相性。ジャガイモのように球状のものは、突起で挟んでも「ゴロン」と転がってしまう場面がありました。すべての野菜に完璧にフィットするわけではないので注意が必要です。
また、突起が多い分、最初は洗うときに少し気を使います。ただ、価格が110円であることを考えると、これらは十分許容範囲。むしろ「指を切るかもしれない」という恐怖心を減らし、スライサーを快適に使えるようになったメリットの方が大きいと感じました。
毎日の調理を少し楽に、そして安全にしてくれる存在として、キッチンに常備しておいて損はないアイテムです。
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