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【専門家が解説】最新「ミラーレス一眼」は何がすごい? 「賢いAF」編(1/2 ページ)

» 2026年03月03日 17時00分 公開
[荻窪圭Fav-Log]
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 毎年新製品が登場するミラーレス一眼。そのたびに、特に上位モデルは性能が上がっているのですが、どこがどう上がっているのか、その性能向上は自分に必要なものなのか、なかなかピンとこないところがあると思います。でもよく見渡してみると、性能向上ポイントのトレンドが見えてきます。各社が争って性能を強化しているのはどこか。

 そこをテーマ別に探ってみましょう。今回は最新AF(オートフォーカス)のスゴいところ3点。

荻窪圭

荻窪圭

パソコン黎明期からの老舗IT系フリーライター。現在はスマホを含むデジタルカメラの専門家としてITmediaなどに寄稿しつつ、ときどきガジェットのレビュワーや猫写真家や街歩きのガイドになる。Xアカウントは@ogikubokei

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被写体検出AFの種類がすごい

 よほどマニアックな人じゃない限り、写真を撮るときはAFを使いますが、そのAFがAIの進化とともにどんどんレベルアップしているのです。大雑把にいえば、カメラが賢くなり、自動的に「あなたが撮りたいのはこれだよね」って見つけてくれるようになったのです。それらは「被写体検出AF」(あるいは「被写体認識AF」)と呼ばれてます。

 昔から人の顔を見つけるとそこにピントを合わせる顔検出AF機能が搭載されてましたが、2021年頃からどんどん進化し、犬や猫の瞳を検出し、人物のみならず、ペットの瞳にも自動的にピントが合うようになり、ハイエンド機を中心に野鳥、自動車、飛行機、列車、バイクや自転車、昆虫と対応する被写体が広がっていきました。

写真 後ろ姿でもちゃんと人物の頭を認識(ソニー α7C II)
写真 猫の瞳を認識(ソニー α7C II)

 現在ではほとんどの機種がこの被写体検出AFを持っています。うれしいことです。被写体検出AF機能を持っているかどうかはカメラを選ぶときのひとつの目安といって過言ではありません。

写真 列車を検出中(ニコン Zf)
写真 プロペラ機のプロペラ部分を検出中(ニコン Z8)

被写体の自動検出AFがすごい

 検出できる被写体が増えるのはありがたいことですが、基本的にどの被写体を撮るのか、ユーザーが自分で操作して決定してやる必要があります。

 特定の被写体をメインに撮る人はそれで問題ありませんが、多くの人は、あるときは人、あるときは動物、あるときは自動車というようにぱっと撮りたいものを撮りますよね。毎回、検出対象を手動で選ぶのは大変です。

 そこで、最近では「自動検出」機能を持つカメラが増えてきました。オートにしておけば、カメラが自動的にその中から検出できる被写体を見つけてそこにピントを合わせてくれます。初心者にはありがたい機能です。

写真 被写体検出に「オート」が用意されています(ニコン Z8)
写真 機種によっては被写体検出の対象じゃなくてもカメラ側が選んでくれることも(キヤノン EOS R6 Mark II)

 ただし、カメラ任せにしすぎてはいけません。

 あるとき、ビル街を撮ったのにピントが全然合ってない、なぜだ、ということがありまして、撮った写真をよく見たら、どうやら撮影する直前に偶然構図の隅に入ってきた人物にピントを合わせてしまい肝心のビルがボケてしまったのです。撮影するときはまったく気づかなかったのですね。

 飼い主さんに抱っこされている猫を撮ろうと思ったら、飼い主さんの顔にピントがあってしまい肝心の猫がボケてしまうというケースもありました。

 しばらくはオート・特定の被写体指定・被写体検出オフの3つを使い分ける必要がありそうです。

自動追尾AFがすごい

 被写体を見つけてそこにピントを合わせる……だけでは実用的ではありません。スポーツをしていたり遊んでる子供は動きます。犬や猫や野鳥や列車やバイクや……どれも動くものですから、大事なのは被写体を見つけてピントが合うことではなく、シャッターを押した瞬間にピントが合っていることです。

 ドッグランでこちらへ走ってくる犬を撮りたいとき、ピントが合ってからシャッターを押すまでにタイムラグがあっては、顔にピントを合わせたはずが撮ってみたら胴体にピントが合っていた、となりがち。

 走り回る子供を撮るとき、こちらへ向かってくる列車を撮るときも同様ですよね。

 そこで求められるのが自動追尾AF。ソニーではリアルタイムトラッキングAFと呼んでます。

写真 鳥が急に動いてもAFがしっかり追従しているのがわかります(キヤノン EOS R6 Mark II)

 一度捕まえた被写体にピントを合わせ続け、シャッターを押した瞬間にピントが合ったシャープな写真を撮れることが大事。

 実は登場当初のミラーレス一眼はAF速度が遅く、それが苦手でした。

 その後、AF速度が速くなり、自動追尾するようになり、シャッターを押した瞬間にピントが合った写真を撮れるようになったのです。昔はそういう写真を撮るには撮影者の腕が試されたものですが、今はカメラの性能向上で心配がひとつ減りました。

 ただ、自動追尾AFの性能は現在でも進化まっただ中で、メーカーにより、機種によりどうしても得手不得手があります。

結論

 被写体検出AFは初心者からベテランまで誰にでも恩恵がある機能ですから、できればこの機能を搭載したモデルを選ぶのがおすすめです。

 ただ、どのレベルまで必要かは人それぞれ。街のスナップや風景、花を撮るのなら被写体検出AFは不要ですし、家族やペットを撮るレベルならそこまでの性能はいりません。

 もし、ハイレベルの被写体検出+自動追尾AFを求めるなら、各社のハイエンド機が視野にはいってくるでしょう。最高レベルで最新AFを味わいたいならソニーのフラッグシップ機であるα1 IIがいいかも。

写真 ソニー α1 II
写真 α1 IIの被写体検出AFの設定。実に多彩な被写体に対応しています

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