子供にいつからスマートフォンを持たせるかは、多くの保護者が頭を悩ませる問題です。
年齢的に「スマホはまだ早い」と思う一方、通学や塾・習い事への行き来などで連絡手段の必要性は高まっています。そこでおすすめなのが、機能を絞り、防犯性を高めた「子供向けケータイ」です。ここでは、ドコモ・au・ソフトバンクの3社が展開する子供向けケータイの機能や料金プランを比較します。
房野麻子
大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。その後、出版社に転職。男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。モバイル業界を中心に業界動向を追っている。
初めてスマホを持つ年齢の、低年齢化が進んでいます。モバイル社会研究所が2025年11月に実施した「2025年親と子の調査」によると、小学5年生になるとスマホ所有率は半数を超え、中学生では8割以上が所有しています。スマホの所有開始年齢は年々低下し、平均では男子が10.4歳、女子は10歳を下回る9.9歳です。
一方で、スマホへの依存やSNSを介したトラブルも問題になっています。子供のSNS利用を制限する国も複数出てきました。子供、特に小学校低学年以下の子供にスマホを持たせていいものか、迷う保護者もいるでしょう。
スマホは早すぎる、でも連絡は取れるようにしたいと考えているなら、機能を絞った子供向けケータイを検討してみてはいかがでしょうか。
子供向けケータイは、限られた人とだけの通話やメッセージ、GPS機能などに機能を絞った携帯電話です。スマホのようにタッチで操作しますが、アプリの追加はできません。WebアクセスやSNSへの投稿ができないため、ネット上のトラブルに巻き込まれるリスクが軽減されます。また防犯ブザーを備えており、ブザーを鳴らすと緊急連絡先に発信したり、位置情報を保護者に自動で送信したりします。
見守り機能も充実しており、保護者のスマホから子供の居場所をGPSで確認できるほか、自宅のWi-Fiのアクセスポイントを検知して、子供が帰宅した際には保護者の端末に通知します。
本体自体は高い防水・防じん機能を備え、多少乱暴に扱っても壊れない丈夫さもあります。
大手携帯電話事業者のうち、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は子供向けケータイをラインアップし、子供向け端末専用の料金プランや位置情報サービスも用意しています。端末代金は2万円から3万円前後で、分割払いも可能です。通信料金プランは月額500円前後、子供の位置を確認するための位置情報サービスは月額200円から300円程度です(2026年3月現在)。
選ぶ場合は、家族間の通話やSMS(ショートメッセージサービス)が無料になるように、家族が契約している事業者に合わせると月々の料金を最低限に抑えることができます。
以下から各キャリアのおすすめ子供向けケータイと料金プランを紹介します。
NTTドコモの「キッズケータイ KY-41C」(京セラ製)は、約3.4インチの液晶ディスプレイを搭載した小型端末。ディスプレイ面はガラスではなくアクリル素材で、多少乱暴に扱っても割れにくくなっています。
泡タイプのハンドソープで洗うことができ、アルコール除菌シートでの拭き取りも可能です。IPX5(噴流水に対する防水)、IPX8(水深約1.5mに約30分放置した場合の防水)、IP6Xの防じん性能も備えています。サイズは約107(高さ)×54(幅)×13.4(奥行き)mm、重さは約109gです。
背面とフロントにそれぞれ500万画素カメラを搭載し、「+メッセージ」を利用するとパケット通信料無料で画像の送信が可能です。
価格はドコモのオンラインショップで2万2000円(税込み、以下同)。本体カラーはイエロー、ラベンダー、ブルーの3色展開です。
月額550円の「キッズケータイプラン」が用意されており、同一「ファミリー割引」グループ間の通話が無料です。また、+メッセージでのテキストメッセージ、スタンプ、写真、動画の送受信にかかるデータ量が無制限となります。
なお、保護者が子供の居場所や移動経路を確認するには「イマドコサーチ」(月額330円。利用料は保護者側に発生)の契約が必要です。
auのキッズ向けケータイ「mamorino6」(シャープ製)は、約3.4インチ液晶ディスプレイを搭載した製品。防犯ブザーを引くと保護者に自動で電話を発信するとともに、子供の位置情報とカメラで撮影したその場の画像を送信します。
サイズは約105(高さ)×55(幅)×14.1(奥行き)mmで、重さは約101g。事前に申し込むことで「ココセコム」の現場急行サービスなどを利用できるのも特徴。セコムかけつけ料金は都度かかりますが、ココセコムの月額基本料金は不要です。
ハンドソープ、アルコール除菌シートに対応し、IPX5、IPX8、IP6Xと防水・防じん性能もしっかり備えています。本体は塗装に近い樹脂素材を採用しているので、傷がついても目立ちにくく、長くきれいに使えます。
背面に500万画素、フロントに200万画素カメラを搭載し、+メッセージを利用して無料で画像の送信が可能。顔を自動で認識するスタンプに対応しており、写真を加工して楽しむこともできます。
価格はauのオンラインショップで2万2000円。カラーはピーチ、ミント、ソーダの3色展開です。
月額847円の「ジュニアケータイプランME」が推奨されており、au PAY カードお支払い割(187円割引)を適用すると月額660円で運用可能。同一の家族割に加入している家族の通話と国内SMSは無料で、+メッセージでの送受信も無料です。
ココセコムとは別に、保護者が自分の端末から子供の居場所や移動経路を確認できる「安心ナビ」(月額330円。利用料は保護者側に発生)も用意されています。
ソフトバンクの子供向けケータイ「キッズフォン4」(ZTE製)は、2026年2月に発売されたばかりの新モデルです。
上記の2社よりもやや大きい約3.6インチ液晶ディスプレイ。背面に800万画素、フロントに500万画素のカメラを搭載。Wi-Fiに対応していることも特徴です。画面には保護フィルムを貼付済みで、もちろんIPX5、IPX8、IP6Xの防水・防じん性能や耐衝撃性能を備えています。
防犯ブザーを引くと、位置情報と周囲を撮影した写真が保護者に自動で送信。ビル街などでも誤差の少ない2周波GPSを搭載し、位置精度が前モデルより向上しています。
また、調べたい漢字や算数の問題をカメラで撮影すると、AIが答えを教えてくれる「これなにAI」が子供の学習をサポート。MMSで利用できる195種類の「メールスタンプ」や、ラムネ菓子でおなじみの「クッピーラムネ」の壁紙など、子供が楽しめる機能も備えています。
価格はソフトバンクのオンラインショップで2万9520円。サイズは約109(高さ)×56(幅)×14.2(奥行き)mmで、重さは約117g。カラーはライトブルー、ラベンダー、ブラックの3色展開です。
キッズフォン用の料金プランは、月額748円の「基本プラン2(キッズフォン)」。この中には、子供が電車やバスで交通系ICカードをタッチすると、時刻や駅名、位置情報を保護者にメールで知らせる「タッチでメール」の利用料(通常は月額550円)が含まれています。同一家族グループ内の通話とメール(MMS)の送受信は無料で、SMSの受信も無料ですが、送信はソフトバンク携帯電話宛て以外は3.3円/通かかります。
また、保護者が自分の端末から子供の居場所や移動経路を確認するには「位置ナビ」(月額220円。利用料は保護者側に発生)の申し込みが必要です。
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